「狂気の一週間だった」米国のスノーボーダーが日本に集結、お目当ての‟JAPOW“にレジェンドも歓喜!「米国に日本のようなパウダースノーはない」と米スノボ専門誌
現地時間1月19日、米スノーボード専門誌『SNOWBOARDER』は、公式サイトにて「‟JAPOW(Japan Powder)“アメリカのスノーボーダーは日本で何をしているのか」というタイトルで記事を配信。今シーズン日本に滞在していた(もしくは滞在中の)アメリカのプロスノーボーダーを含む、スノーボード関係者13人を名指しで列挙し、米ウィンタースポーツの聖地とも言われるソルトレイクシティが「ゴーストタウンのようだ」と伝えた。 【動画】スノーボーダー界のレジェンドも唸った‟JAPOW“をチェック! 同メディアは「ソルトレイクシティはゴーストタウンのようだ」とはじめ、「それは言葉通りの意味ではないが(ゴーストタウン化はしていないが)、とはいえ、プロスノーボーダーの聖地であるソルトレイクシティのプロスノーボーダーの多くが今、日本にいる」と綴った。 日本にいる友人のスノーボーダーとして同メディアは「ミア・ラムソン(フィルマー)、ケイティ・ケネディ、ステフィ・ラクストン(14 年ソチ冬季五輪ニュージーランド代表)、ケルシー・ボイヤー(非営利団体『SAVE A BRAIN』創設者)、クリスティン・サベージ(プロスノーボーダー)、ケイリー・バニュラー(スノーボーダー)、パーカー・シュモフスキ(プロスノーボーダー)、サム・タックスウッド(プロスノーボーダー)、ニック・バーデン(米スノーボード元五輪代表)、スコット・ブラム(プロスノーボーダー)、キーガン・ヴァライカ(ストリート界のレジェンドライダー)、トッド・リチャーズ(スノーボード界のレジェンド)、ジョーイ・ファヴァ(プロスノーボーダー)」などのアメリカのスノーボーダーやその関係者を列挙して伝えた。 その理由について同メディアは「それはなぜか? 日本にはとてもたくさんの雪が降っている! ここアメリカ・ソルトレイクシティにも最近寒波はやってきたし、コロラドもカリフォルニアも、そして東海岸でさえも同じ状況だが、日本のような”パウダースノー”でライディングできる場所はない。少なくとも彼らは私にそう言う」と日本に多くのアメリカのスノーボーダーが集結している理由を伝え、「私は行ったことがないので、今度友達に連れて行ってもらおうかな」と筆者自身も日本への渡航をほのめかした。 同メディアの記事には列挙されたスノーボーダーがインスタグラムに投稿した、日本でのライディングを紹介。スノーボード界のレジェンドであり、米NBCスポーツの解説者も務めたトッド・リチャーズもその一人として紹介された。 同氏は日本のバックカントリーで‟JAPOW“を堪能。投稿では「とにかく動き続けること。それが秘訣だ」とはじめ、「狂気の一週間だった。素晴らしい雪、そしてもっと重要なのは、信じられないような人々。深く降り積もったパウダースノーや超楽しい地形を滑りたいなら、トリップをすることを強くお勧めする」と日本での滞在を興奮気味に振り返った。 その他にもプロスノーボーダーであるスコット・ブラムが昨年4月11日、米スノーボード専門誌『SLUSH』で「残りの人生をスノーボードをしながら住み続ける場所を 1 つ選ばなくてはならないとしたら、どの場所を選びますか?」という質問に、「日本だ。もう13回も行ったよ。日本人のスノーボードに対する情熱が伝わってくる」と即答し、最期の地に日本を選んだ。 さらに「僕は日本語を話せないけど、日本人の多くは英語を話せない」と訪日外国人が直面する日本人の英語話者の少なさを口にしつつも、「それでもスノーボードに行き、気持ちを分かち合う。それは仲間意識であり、自分たちがやっていることへの愛だ。ライディングには言葉もクソもない。すべてがアートなんだ」と、スノーボードを通して言語の壁を越え分かち合えることを話した。 また「セブンイレブンの歌の歌詞が理解できないのも、通りを行く標識が読めないのも好きだ。サブリミナルに気を取られることもない。スノーボードが無かったら、そのように思わなかっただろう。私が経験したことや行った場所を共有することは、人々の心に響くことだと思う。本でいろいろなことを読むことはできるけど、ある程度読んだらさ、本を置いて、外に出て感じるべきだ、経験するべきだよ」と、自身が訪日した際にスノーボードを通して感じたエピソードを話している。 観光庁が行った「ターゲット国ニーズ調査(オーストラリア・韓国・台湾・中国)」によると「訪日旅行でしたいこと」という項目において、「スキー・スノーボードなどウィンタースポーツ」と答えた人は、中国が31.9%、台湾は24.1%、オーストラリアは14.9%、韓国は12.9%という調査結果が発表されている。国内のウィンタースポーツの競技人口は激減しているが、今後さらに海外から日本にウィンタースポーツを楽しむために訪れる人は増えそうだ。 構成●THE DIGEST編集部