伊東純也のシャドーが「新たなオプションにならない」 久保建英が説明した的確な“理由”
年内最終戦となる中国戦では先発起用に期待
森保一監督率いる日本代表は11月19日、北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選のアウェー中国戦に臨む。MF久保建英はインドネシア戦で出場機会がなかったものの、年内最終戦では先発の期待が高まる。勝てばW杯出場を大きく近づける一戦。森保ジャパンはすでに“新たなフェーズ”に入っているなかで、久保が見据える攻撃のバリエーションとは。 【動画】中国人サポーターが日本人に向けて「バカ」コールで煽り続けた決定的瞬間 多くの中国メディアが押し寄せた敵地のスタジアム。酷暑のインドネシアから気温も下がり、過ごしやすくなった中国で久保の声が響いた。公開された冒頭15分の練習では周囲とコミュニケーションを取り、ムードメーカーとしてモチベーションを高めた。 インドネシア戦ではMF伊東純也がシャドーに入る新たな形を見せた森保ジャパン。9月にはMF三笘薫をシャドーで起用して、ドリブラーのMF中村敬斗と共存するパターンを生み出した。久保も含めたシャドーの組み合わせは次なる段階へと進んでいる。 「多分ポジションとか関係ない。ポジションあんまり関係なく、選手で(交代のカードを)選んでることが多いと思う。明日はどんな展開になるか分からないですけど、展開によっては前みたいなことになるかもしれないし、逆に押し込んで点が取れなかったら、今度はボランチやシャドーの選手をウィングバックに入れる……なんてこともあると思う。もしくは可変も見えてくると思いますし。どちらかというと、ポジションというので見てるというよりは、多分大枠の選手の特徴で見ているんだとは思います」 久保がそう話したように、多くの選手が複数のポジションをこなしながら個々の特徴を生かす起用をされている。一方で伊東のシャドーについて、久保は「新たなオプションになるかというと、僕はならないと思う」とした。その理由は鮮明だ。 「そこは特徴的にも、伊東選手は中に向けてターンしてさばくというタイプではないので、絶対に。どちらかというと、苦しい時間帯でどうしても前からプレスに行かなきゃいけないという(状況)。攻撃でどうにかしようというよりかは、守備からしっかり奪ってというところで、それこそ前田(大然)選手のシャドーだったり、伊東選手のシャドーというのもあるのかなと思います」 要するに展開によってオプションを使い分け、そのオプションに多彩さをもたらす状況に来ている。これまで6月、9月、10月、11月と積み上げてきたベースに加えて“枝葉”を増やしていく作業。選手には共通意識として落とし込まれている。 来年3月にはW杯出場が決まる可能性が大いにある。勝ち点を落とさないよう、一戦一戦を見据えながらも着実にチームは積み上がっている。
FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi