花束を手に笑顔をみせる（左から）菜葉菜、香川京子、坪川拓史監督

　女優・香川京子が６日、東京・新宿ケイズシネマで映画「モルエラニの霧の中」（２１年公開、坪川拓史監督）のトークイベントに女優・菜葉菜、坪川監督と出席した。 　１２日まで同所で坪川監督の長編・短編全作を上映する。本作は撮影に約５年を要し、北海道室蘭市の美しい風景とともに失われていく街の記憶をめぐる物語を７話オムニバス形式で描いている。 　香川は、写真館を舞台にした第２話「名残りの花」に出演。「撮影は９年前で室蘭に初めてうかがいまして。とっても素敵なところでした。この世の人ではなく桜の精みたいな役で、そんな気持ちで出演させていただきました」と撮影を振り返った。 　菜葉菜は、２０１０年短編「日本人アンナ」で坪川監督と初タッグを組み、本作にも出演。２０年に亡くなった小松政夫さんと本作で共演し「自分の仕事に対する誇りを先輩のお姿から感じられて、女優を続けていてよかったと心から感じる貴重な経験でした」と感謝を語った。 　本作には小松さんや大杉漣さん、坂本長利さんといった亡き名優も出演しており、香川は「皆さんこの作品の中でも素晴らしくて。とっても残念ですよね。もっとお仕事して欲しいのに」と別れを惜しんでいた。