田口浩正“恵太”「俺は、大丈夫」 藤田朋子“花織”の願いを胸に人生の決断を下す<商店街のピアニスト 永遠の調べ 最終話>
田口浩正主演のドラマ「商店街のピアニスト 永遠の調べ」(毎週土曜夜11:00-11:30)の第12話(最終話)が、BS松竹東急(全国無料放送・BS260ch)にて12月23日に放送された。同話では、「セラヴィ!ケイ」でクリスマスイベントが開催される様子が描かれた。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】かわいすぎる…トナカイのコスプレ姿を披露する景井ひな“美歩” ■「商店街のピアニスト 永遠の調べ」とは 本作は、2022年10月に放送され好評を博したオリジナルドラマ「商店街のピアニスト」の続編。新たなキャストを迎え、商店街にある1台のストリートピアノから繰り広げられるハートウォーミングなストーリーとなっている。物語では、妻を亡くしたフレンチレストランのオーナーシェフが、妻が生前演奏していたピアノを“ストリートピアノ”として生まれ変わらせ、そのピアノを通じてさまざまな人間模様と心の交流が描かれる。 主人公の水崎恵太役を務めるのは、名バイプレイヤーとして数々の作品に出演する田口浩正。心優しいフレンチレストランのオーナーシェフ・水崎恵太役を演じる。また、恵太の亡くなった妻であり、元ピアノ講師の水崎花織役は藤田朋子が担当。 そのほか、NHKの連続テレビ小説「らんまん」にも出演した俳優・井上想良が商店街にあらわれるピアニスト・今西浩平役を、フォロワー数が日本国内女性でNo.1の1000万人以上を誇るTikToker・景井ひなが、恵太のフレンチレストランでパティシエ見習いとして働く片岡美歩役を演じる。 ■花織の夢を知った恵太は“ある決意”をする 前話で、過去のトラウマと向き合うことを決めた浩平(井上想良)。クリスマスイベントが近づく中、恵太(田口浩正)は花織(藤田朋子)の幻影に「浩平君、やっと歩き出したね」と嬉しそうに語りかける。すると花織は「次はあなたの番ね」と言って、クリスマスイベントは恵太自身のためにもやってほしいと話した。 その後恵太はベートーヴェンの「歓喜の歌」の楽譜の中から花織の書いたメモを見つける。メモには“未来ダイアリー 30年後の私たちへ”と書かれており、2023年に「セラヴィ!ケイ」をオープンさせることや、2027年にウィーンへ行き浩平のリサイタルを聴くこと、そして2053年に30周年記念イベントを開くことなど、花織の夢が込められていた。 「セラヴィ!ケイ」が30年続くことを夢見ていた花織は、当時お店の名前を決める際に“セラヴィ”とは“これが人生だ”という意味だと嬉しそうに話していたことを思い出し、恵太は涙を流す。そして「君が見ることができなかった未来に、俺は行くよ」と、翌日浩平と美歩(景井ひな)にお店の再開を伝えるのだった。 ■山口の助言で、花織の生前の言葉を思い出す浩平 一方、恵太の決意を聞き「歓喜の歌」の楽譜を渡された浩平は、今まで以上にピアノの練習に力を入れる。 クリスマスイベント前日、「セラヴィ!ケイ」に浩平のウィーン時代の恩師・山口梨沙子(名取裕子)が訪れる。そして浩平がピアノを弾き始めるとすぐに止め、「失敗を恐れるあまり、もっとも大切なことを忘れてるんじゃない?」と釘をさす。 大切なことがどんなことか分からない浩平に、山口は“自分で見つけるしかない”と伝えると、浩平は「僕はピアノを続けます」「絶対にやめません」と宣言。すると山口は去り際に、花織が言ったことを思い出すよう浩平に助言するのだった。 その後浩平は花織が生前「テクニックではない、心のこもった演奏が必要だ」と口癖のように話していたことを思い出す。そして恵太も、“ピアノにこもっている花織の魂が見守ってくれるはずだ”と浩平を励ますのだった。 ■花織の言葉を力に変える恵太 クリスマスイベント当日、お店には多くの人が集まり浩平の演奏に聞き入っていた。すると山口も店にやって来て、山口のコンサート以来となる“2人での連弾”が始まる。花織の言葉を思い出した浩平は前回失敗した部分も難なくクリアし、浩平の顔にはようやく笑顔が見られた。 演奏後、山口はトラウマを乗り越えた浩平に「失敗を失敗のまま終わらせず乗り越えれば、それは大事な経験になる」と伝えるのだった。 イベントを終えたその夜、恵太は花織の幻影に、メモを見せながら「花織に誇れる人生になるよう歩んでみる」と前向きな気持ちを見せる。それに対して花織は安心したような表情で、「あなたに出会えて素晴らしい人生だったわ」と感謝を伝えた。 そして“店を1人でやっていけるか不安だ”と話す恵太に、「私が何と答えるか、あなたは分かるはず」「だって私の言葉はあなたの心の声なんだもの」と微笑み、「あなたはもう大丈夫」と言って花織は恵太の前から姿を消す。花織の幻影との別れに涙を流しながらも、恵太は「俺は、大丈夫」と自分に言い聞かせるように呟くのだった。 その後、浩平はウィーンへ戻り、「セラヴィ!ケイ」もストリートピアノを残したまま再開する。そしてラストシーンでは、花織と自分自身の夢を叶えるため、恵太がパティシエ見習いの美歩と共に再スタートを切る様子が描かれ幕を閉じた――。 これまで花織の幻影と会話を重ねていた恵太。しかし同話では、花織からの言葉は“恵太自身の心の声”を現したものであったことが判明した。そして花織の幻影との別れのシーンや、浩平が過去にトラウマを克服するシーン、さらには各々が前を向いて歩み出すシーンなど、多くの感動や勇気をもらえるエピソードとなっている。 最終話となる「商店街のピアニスト 永遠の調べ」第12話は、「BS松竹東急オンデマンド」で12月30日(土)夜10時59分まで無料見逃し配信中。 ◆文=ザテレビジョンドラマ部