瀬戸熊直樹

　こんなアガリを見せられたら、ファンはもう一生ついて行く。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2024-25」10月31日の第1試合、TEAM雷電・瀬戸熊直樹（連盟）がオーラスに大逆転の跳満ツモでトップ獲得。伝家の宝刀を目の当たりにした視聴者からは、興奮のコメントが押し寄せた。 【映像】伝家の宝刀“稲妻ツモ”が炸裂する瞬間 　この試合は東家からセガサミーフェニックス・醍醐大（最高位戦）、瀬戸熊、赤坂ドリブンズ・渡辺太（最高位戦）、BEAST X・菅原千瑛（連盟）の並びで開始。瀬戸熊は東4局、トップ目菅原から2600点のアガリをゲット。ほぼ配給原点で南場へ入った。 　南1局、ここで瀬戸熊に不運が襲う。醍醐の早い親リーチに自身で1枚切っている東を切ると、七対子の親満貫に放銃。思わず苦痛に顔を歪める瀬戸熊。解説の河野直也（最高位戦）も「瀬戸熊さんもこれは全然しょうがない」とフォローするが、改めて麻雀の怖さを知る1局となってしまった。 　しかし“闘神”は決して下を向かない。南2局2本場に役満・四暗刻のイーシャンテンという大チャンス。息遣い荒く、残す牌を吟味する瀬戸熊。醍醐が仕掛け、いかにもテンパイという様子が窺えると、瀬戸熊は四暗刻ならずも1・4索と南の変則待ちでリーチをかけた。山には5枚も残っている。醍醐の待ちも4枚と豊富にあったが、ここは瀬戸熊の粘り勝ち。南を力強くツモり、リーチ・ツモ・南・三暗刻の1万2000点（＋600点、供託1000点）の加点でトップ争いに復帰した。 　そして迎えたオーラス、トップ目の菅原とは跳満でマクれる差。ここで瀬戸熊に麻雀の神が微笑んだ。赤が3枚煌めく好材料、ドラも1枚。9巡目、赤5筒はリーチ宣言牌となってしまったが、瀬戸熊は4・7索待ちでリーチをかけた。山にはなんと6枚もある。河野は「めっちゃいるよ！」と声を枯らす。トップ目菅原はすでに仕掛けテンパイしている。直撃の可能性も十分だ。ファンが固唾を飲んで見守ったこの戦い、瀬戸熊は４索を“稲妻ツモ”で引き寄せた。リーチ・ツモ・平和・赤2・ドラ1・裏ドラ1の1万2000点が完成。実況の日吉辰哉（連盟）は「これが瀬戸熊の雷電ティティ！」と絶叫した。これで瀬戸熊は今期2勝目。 　試合後のインタビューで瀬戸熊は、オーラスについて「難しかったですが、入り目がすごく気持ち良かったですね！」と振り返った。南2局2本場の親満貫については「アガれてホッとしたのと…もう一声欲しかったなと。贅沢だけど裏3とかね。裏1乗っていれば…」と苦笑い。頼れる男にファン“ユニバース”からは「あれだけ気合い入ってて最高の結果残したのはカッコいい」「魅せる麻雀でしたよ」「RMО！」「震えたぜ熊」と多数のコメントが寄せられていた。 【第1試合結果】 1着　TEAM雷電・瀬戸熊直樹（連盟）3万1600点/＋51.6 2着　セガサミーフェニックス・醍醐大（最高位戦）2万7800点/＋7.8 3着　BEAST X・菅原千瑛（連盟）2万6600点/▲13.4 4着　赤坂ドリブンズ・渡辺太（最高位戦）1万4000点/▲46.0 ※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会 ◆Mリーグ　2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合（全216試合）を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合（全30試合）を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ（16試合）に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。 （ABEMA/麻雀チャンネルより）