久保だけ取材禁止…見かねた17歳対応に驚き「気を遣える」 思わず疑った“8年前の振る舞い”【コラム】
森保ジャパンでの立場確立に求められるW杯での活躍
もちろんプレーヤーとしての実績も十分だ。今夏赴いたプレミアリーグでは開幕から右WBのレギュラーを確保し、試合に出続けているのだから、そのキャリアは堂安や伊東に見劣りしない。自分にもっと自信を持っていいのだ。 本当の意味で菅原が長友の後継者になるためには、ここから代表でレギュラーに上り詰め、絶対的中心になることが強く求められる。2022年カタールW杯経験者への絶大な信頼を寄せる森保監督の序列を覆すのは容易ではないが、2026年W杯までの1年半の間に何とかするしかない。 4度のW杯の舞台に立ち、代表キャップ142試合という歴代2位の記録を持つ長友に近づこうと思うなら、やはりW杯での活躍は絶対にクリアしなければいけないハードルだ。アジア相手の最終予選は主導権を握れる試合が続くため、攻撃的な堂安や伊東でいいが、相手が強くなれば1対1で守れる人材が必要になる。そこで輝くために、菅原には守備を磨き、その時に備えてほしい。 かつてサミュエル・エトーやフアン・クアドラードを止めた長友が一世を風靡したように、菅原も同じような道を辿るべき。そこに向けてプレミアリーグでの貴重な時間を大事にしてもらいたいものである。 [著者プロフィール] 元川悦子(もとかわ・えつこ)/1967年、長野県松本市生まれ。千葉大学法経学部卒業後、業界紙、夕刊紙記者を経て、94年からフリーに転身。サッカーの取材を始める。日本代表は97年から本格的に追い始め、練習は非公開でも通って選手のコメントを取り、アウェー戦もほぼ現地取材。ワールドカップは94年アメリカ大会から8回連続で現地へ赴いた。近年はほかのスポーツや経済界などで活躍する人物のドキュメンタリー取材も手掛ける。著書に「僕らがサッカーボーイズだった頃1~4」(カンゼン)など。
元川悦子 / Etsuko Motokawa