「50-50」「はて?」「トクリュウ」2023新語・流行語大賞ノミネート30語発表!大谷翔平選手の活躍やオリンピアン“名言”も
年の瀬の風物詩、「現代用語の基礎知識 選 2024ユーキャン新語・流行語大賞」のノミネート30語が5日午後発表された。 2024年は能登半島が発生し暗いニュースでの幕開けとなったが、パリオリンピック・ドジャース大谷翔平選手の大活躍・ダンス動画関連のヒットなど多くの話題が生まれた。 ノミネートされた用語には、92年ぶりに銅メダルを獲得した馬術日本代表の愛称「初老ジャパン」、新競技で女子ではAMI選手が金メダルを獲得した「ブレイキン」、そして陸上女子やり投げで金メダルに輝いた北口榛花選手の「名言が残せなかった」、パラリンピック車椅子テニス金メダルの小田凱人選手の「やばい、かっこよすぎる俺」の4つがパリオリンピック・パラリンピックから選ばれた。さらに、大谷翔平選手の「50-50」もノミネートされ、スポーツ関連の明るいニュースが目立った。 円安進行、株価の乱高下など経済に関する話題も多かったが、1月からスタートした個人投資の税制優遇制度「新NISA」や、20年ぶりとなる「新紙幣」、さらに夏場にコメが品薄になった「令和の米騒動」もノミネートされた。また、高圧的な客が社会問題となり、東京都が条例を作るまでになった「カスハラ」も選ばれた。 さらに、増加を続ける外国人観光客・インバウンドに関連して、1杯数千円~1万円以上もする超高級海鮮丼「インバウン丼」がノミネート。さらに、山梨県のコンビニでは背景に富士山がそびえる写真が撮影出来るとして外国人観光客が殺到。危険な道路横断など迷惑行為が相次ぎ、黒いネットで目隠しまでする騒動が発生するなど、インバウンドの負の1面が見えた「コンビニ富士山」も選ばれた。 ネット発では、従来の物理的な範囲では無く、「共通の人々、仲間」などを指すように意味を変えつつある「界隈」や、マルチクリエイター“こっちのけんと”が配信した「はいよろこんで」、無加工の写真が逆に新鮮だったのか、大ヒットした写真共有SNSアプリ「BeReal」、カワイイアザラシ映像が突然ヒットした「アザラシ幼稚園」、個人開発のゲームで、架空の地下鉄構内を歩き続けてわずかな変化を探し脱出を図る「8番出口」もノミネートされた。 事件・災害では、首都圏で連続発生している強盗事件の背景にいるとみられる匿名・流動型犯罪グループの略称「トクリュウ」や、闇バイト関連でブラックではないと強調する人員募集「ホワイト案件」がノミネート。選挙のきっかけとなり、大量の自民党議員が姿を消す要因ともなった「裏金問題」、8月8日の日向灘での地震で初めて発表された「南海トラフ地震臨時情報」もノミネートされた。 30語から選ばれたトップテンは12月2日に発表される。 ノミネートされた30語は以下の通り(五十音順)。 「アサイーボウル」 果物のアサイースムージーをシリアルなどとともにボウルに盛り付けるもの。日本で2000年代中期に流行り、現在再流行中。 「アザラシ幼稚園」 オランダ・フローニンゲン州にあるアザラシの一時保護施設。プールで過ごすアザラシの赤ちゃんの動画がXなどで話題に。 「インバウン丼」 インバウンド客向けと思われる高級海鮮丼に(数千円~1万円超)SNSで付いた異名。 「裏金問題」 自民党の派閥が毎年政治資金パーティーを開催し20万円を超える対価の支払いを受けたにもかかわらず、その収支明細を政治資金収支報告書に記載していなかった問題。10月の衆院選でも裏金問題などへの批判が自民党に大きな逆風となった。 「界隈」 従来は「その辺り」などの地理的な範囲を表していたが近年では「共通の人々」を指すように。 「カスハラ」 カスタマー・ハラスメントの略。 「コンビニ富士山」 富士山をめぐるオーバーツーリズム問題マナー違反が多発したことから山梨県で“コンビニ富士”が望める場所に黒幕が設置されるなど議論を呼んだ。 「侍タイムスリッパー」 単館上映から全国上映へのヒットを果たした自主制作の時代劇『侍タイムスリッパー』が話題に。 「初老ジャパン」 パリオリンピックで日本勢として92年ぶりに銅メダルを獲得した総合馬術団体のチーム(平均年齢が41.5歳)が自らの呼び名として付けたことが話題に・新紙幣2024年7月に新紙幣の発行が始まり、実業家の渋沢栄一が1万円札の顔となるなど、デザインが一新。 「新NISA」 2024年1月から個人投資の税制優遇制度が大きく変わり、非課税となる年間投資額の拡大や非課税の期間の無期限などで利用者拡大につながった。 「ソフト老害」 「年上と年下の間に立ち、年下の意見を汲みとったつもりが、実はその行動が老害にみている」状態を言う。元放送作家の鈴木おさむ氏が著書で発信した言葉。 「トクリュウ」 「匿名・流動型犯罪グループ」略して“トクリュウ”。SNSを通じて「闇バイト」を募集し、特殊詐欺や強盗を繰り返す犯罪グループのこと。 「南海トラフ地震臨時情報」 2024年8月8日に日向灘でマグニチュード7.1の地震発生時に気象庁が発表。事前避難やすぐに避難できる準備を呼びかけるもの。 「猫ミーム」 ミームとはネットで流行する画像・動画などのことで猫などの動画素材を組み合わせて体験談などを紹介する動画が流行した。 「はいよろこんで」 マルチクリエイターこっちのけんとが配信した楽曲。サビの歌詞「ギリギリダンス」を用いたダンス動画が流行。 「8番出口」 架空の地下鉄構内を脱出するゲーム。YouTuberによる実況動画などで流行に火が付いた。 「はて?」 NHK連続テレビ小説『虎に翼』で主人公・寅子が納得できない場面に発する言葉が話題に。 「BeReal」 フランスの写真共有SNSアプリが若者世代に波及。毎日ランダムな時刻に写真を2分以内に投稿するよう促され、インカメラとアウトカメラを同時撮影した無加工の写真が投稿される。 「被団協」 2024年ノーベル平和賞を受賞した原爆被害者団体「日本原水爆被害者団体協議会」のこと。 「50ー50」 ドジャース大谷翔平選手が達成した、アメリカ・メジャーリーグで史上初のシーズン50本塁打、50盗塁の大偉業のこと。 「ふてほど」 TBS系金曜ドラマ枠で放送された『不適切にもほどがある!』が話題に。 「Bling-Bang-Bang-Born」 Creepy Nutsの楽曲で、サビのフレーズがダンス動画で話題に。 「ブレイキン」 パリオリピックで採用された新競技ブレイクダンスのこと。湯浅亜実選手が=ダンサー名・AMI=が初代女王に輝く。 「ホワイト案件」 SNSを通じて募集される仕事やバイト情報において「ブラック」な仕事ではないとアピールする際に使われ始めた言葉。 「マイナ保険証」 一本化現行の保険証の発行停止・マイナ保険証への一本化が12月に予定されている。不正利用、情報漏洩への懸念なを理由に反対する声もあがっている。 「名言が残せなかった」 パリオリンピック陸上競技女子やり投げで金メダルに輝いた北口榛花選手が残した発言。 「もうええでしょう」 動画配信サービス「Netflix」で7月から配信されたドラマ『地面師たち』で地面師・後藤を演じたピエール瀧さんのせりふが話題に。 「やばい、かっこよすぎる俺」 パリパラリンピック車いすテニスで金メダルに輝いた小田凱人選手の言葉。 「令和の米騒動」 2024年夏、全国でにわかにコメの品薄が広がり、スーパーな店頭からお米がなくなる騒動に発展。
経済部