柿澤勇人、全身全霊で挑む『ハムレット』。演出・吉田鋼太郎からは3年前に「柿澤はハムレットが出来る」
映画でもサッカーとピアノの腕前を発揮
柿澤さんは、『エール』と同年、『トップナイフ-天才脳外科医の条件-』(日本テレビ系)では、天才ピアニスト・景浦役。2021年、『真犯人フラグ』(日本テレビ系)ではサッカー教室のコーチ・山田元哉役を演じた。 ――天才ピアニストとサッカーのコーチ、どちらも合っていましたね。 「ピアノとサッカーは実際にやっていましたからね。『真犯人フラグ』は真相がわかるまで僕らもだいぶ引っ張られました(笑)。20話ありましたが、犯人が誰なのか、出演者も最後のほうまでわからなかったんです」 ――そうだったのですか。みんなが疑わしく思えてきましたよね。最後はエンバーミングを施された遺体が。 「驚きましたよね(笑)。視聴者の皆さんと同じで『誰が犯人なんだろう?』って現場でもみんなで言いながら撮影していたのですが、ビックリしました」 同年、舞台での共演歴もある尾上松也さんの主演映画『すくってごらん』(真壁幸紀監督)に出演。この映画は、エリート銀行マン(尾上松也)が左遷先で出会った金魚すくいを通じて成長していく様を描いたもの。柿澤さんは、金魚を乗せた車で放浪している金魚好きの謎の男・王寺昇役を演じた。 ――尾上松也さんとは舞台で恋人役を演じたこともあるので、やりやすかったのでは? 「真夏に奈良の橿原(かしはら)神宮の近くで撮影していたのですが、奈良に入った初日から松也と飲んじゃって翌日二日酔い(笑)」 ――飄々としている感じもお帽子も合っていましたね。ピアノを弾いて歌って踊って…魅力がいっぱい詰まっていて絵になっていました。 「ありがとうございます。不思議なというか、独特な世界観でしたよね。ファンタジックな部分があって楽しくて、美しくて」 ――映像もとてもきれいでした。完成した作品をご覧になっていかがでした? 「真壁さんはミュージックビデオも撮られている監督さんなので、音楽シーンはとにかく本当にすごくきれいだったし、色とりどりの金魚と映像の美しさが繋がっていましたよね。キャラクターも全員見事にハマッているなあって」