中国2月消費者物価、昨年8月以来のプラスの伸び-0.7%上昇
(ブルームバーグ): 中国国家統計局が9日発表した2月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比0.7%上昇した。昨年8月以来6カ月ぶりにプラスの伸びを記録した。
ブルームバーグ調査したアナリストの予想は0.3%上昇だった。1月は2009年以来の大幅なマイナスとなっていた。
変動の大きい食料品とエネルギーを除く2月のコアCPIは 1.2%上昇と、1月(0.4%上昇)から加速した。コアCPIは過去2年余りで最も高い伸びとなった。
2月の生産者物価指数(PPI)は前年同月比2.7%低下した。マイナスは17カ月連続で、16年以降で最も長い下落局面となる。予想では2.5%の低下が見込まれていた。
ピンポイント・アセット・マネジメントの張智威社長兼チーフエコノミストは「中国のデフレが終わったと判断するのは時期尚早だと思う。内需はまだかなり弱い。財政出動の効果が経済に波及し、内需回復に寄与するまでには時間がかかる」と見解を示した。
デフレ傾向を懸念する政策担当者や投資家にとって、プラスの物価上昇率は、歓迎すべきニュースとはいえ、春節(旧正月)の大型連休に伴う一時的な需要押し上げも影響した。消費や投資が手控えられる中で、中国当局は物価上昇に勢いを取り戻そうと躍起になっている。
原題:China’s Consumer Prices Rise for First Time Since August、China Feb. Consumer Prices Rise 0.7% Y/y, Est. +0.3%(抜粋)
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Stanley James, Katia Dmitrieva