マンダム「印象肌研究」が提唱! スキンケアは整肌から印象アップへ
男性もスキンケアをする時代になった。いまでは化粧水や乳液だけでなく、男性用メイクアップ商品まで登場している。ここまで広がりを見せると、少しは自分も取り入れたほうがいいのではと考え、いくつか商品を購入したことがある人も多いはずだ。 ところが、数日もすれば元の生活に戻り、スキンケアはどこへやら。なかなかモチベーションが保てないのも事実だろう。そこに待ったをかけるのが、株式会社マンダムだ。 同社が展開する「印象肌研究」では、スキンケアの重要性を分析しながら、人に与える印象までを研究している。もしスキンケアをすることで、好印象を相手に与え、仕事にもつながるとしたら、ちょっと続けてみようと思うのではないだろうか。 今回、同社研究員の山口あゆみさんに、スキンケアが与える印象と実際の効果について伺った。
スキンケアは印象を変えるのか
ー研究開発部門では、日々どのような研究をしていますか。 弊社の研究開発部門では、主に製剤開発と基礎研究をしています。 私が所属する先端技術研究所では、基礎的な研究のほか、製品の安全性や防腐性の評価も行います。また、大阪大学大学院薬学研究科にある共同研究講座に常駐しているメンバーもおり、そこでは先端医療技術を応用した画期的な化粧品開発に向けた研究も行っています。 ー印象肌研究が始まった経緯を教えてください。 弊社の得意分野である男性のスタイリング剤だけでなく、スキンケアも広まってほしいという思いがありました。 1990年頃からミドル世代の男性向けスキンケアを提案してきましたが、女性のように市場が大きく拡大していくことはありませんでした。 女性の場合は、“きれいな肌になる”ことを目的にモチベーションを持てるのですが、男性の場合は面倒という気持ちが先に来てしまうため、モチベーションを保つことが難しい状況でした。 そこで私たちはスキンケアの目的を「肌が綺麗になる」から「人に与える印象が大きく変わる」というように、価値転換を図りました。スキンケアによって自分の印象アップができ、仕事や社会でのコミュニケーションが良い方向に変わっていくことをイメージしてもらおうと考えたのです。 そして2016年から、男性の印象肌研究を本格的にスタートさせました。この研究は、処方だけでなく、使う人の気持ちに寄り添う感性の価値をいかに実現するかということで、まったく新しい挑戦になりました。 ー印象肌研究の成果として、どのようなことが判明しましたか。 ヤング世代とミドル世代を研究してきたことで、それぞれに求められているものが違うことがわかりました。 ヤング世代は、とにかく「清潔感」を求めていることに驚きました。マーケティング部門が実施した大学生の男女を対象にしたワークショップでは、 “相手に求める要素”として「かっこよさ」や「かわいさ」、「おしゃれ」などが上がりましたが、性別問わず「清潔感」に関心を払う人が圧倒的に多かったのです。