無残 芝生にタイヤ痕 支笏湖畔の車両進入禁止エリア
千歳市支笏湖温泉の支笏湖畔で、車両進入禁止エリアの芝生に車で荒らされた痕が見つかり、自然公園財団支笏湖支部は25日、千歳署支笏湖駐在所に通報した。 同支部は環境省から委託を受け、支笏湖ビジターセンターや国立公園の管理などをしている団体。スタッフが湖畔を見回っていた際、まだ雪が残っていた2カ所の広場で車が走り回ったとみられるタイヤの痕を発見。芝生は所々めくれ上がり、土が見えた状態になっていた。 同支部によると、支笏湖周辺の駐車場では以前から、夜間に車で走り回ったり、タイヤを横滑りさせる「ドリフト走行」をしたりする姿が目撃されており、24日も午後10時ごろ、付近の住民が複数の車が走り回る音を聞いたと話しているという。 近くに住む男性(69)は「音楽をかけながら2、3台の車が30分ぐらい走り回る音が聞こえた。こんなことは今までなかった」と憤った。 国立公園内の湖畔は、同支部が芝の管理も慎重に進め、景観を守ってきた。荒らされた芝生は雪が積もる前に修復したい考えだが、スタッフの女性は「観光客が写真撮影を楽しむ場所なので、傷つけられた自然を見せるのが本当に心苦しい。どうかルールを守って、自然を大切にしてほしい」と訴えている。
苫小牧民報