「小泉さんは華やかでイケメン」だけど「討論テーマはくじで決めればいい」…総裁選出馬表明の「小泉進次郎」に「石破茂」からの意外すぎる“宣戦布告”
安倍氏に対し「許せない」
要は“メシ活”よりも勉強、だというわけだ。実はここで篠原氏は石破氏が最も総裁に近づいた2012年の総裁選を引き合いに出している。後に長期政権を樹立する安倍晋三氏や石破氏を含めた5名が立候補したこの時の総裁選で、石破氏は圧倒的な地方票を獲得しながら、議員票を含め、過半数を得ることはできず、安倍氏との決選投票に進んだ。篠原氏はこの時のエピソードを石破氏とのやりとりで披露している。 篠原「あの時、町村信孝さんが出馬されていました。明日、いよいよ投票だという時に町村さんから電話がかかってきたんですよ。“決選投票に残るのは石破と安倍の二人だ。どっちに俺の票をまとめて振るか迷っている。意見を聞かせてくれ”と。」 そこで篠原氏は「福田赳夫さん以来の派閥だから、ここは安倍さんでまとめたら」とアドバイスすると、「安倍だけは許せない。俺が立候補したのに、同じ派閥に属しながら後出しで立候補してきた」と町村氏は言った。 町村氏は当時、清和政策研究会(後の安倍派)の会長だった。 「では石破さんでまとめたら?」と篠原氏が言うと、「石破氏とはじっくり話したこともないし、メシも食ったこともない。どういう人物か、分からんのだ」と語ったという(注・石破氏は否定)。 結果的に、町村氏がまとめた20人近くの議員票は同じ派閥の安倍氏に流れた。石破氏に町村票が流れていた可能性は大いにあった。「石破さんに流れていれば、安倍さんではなく石破さんが総理になっていた。何しろ19票差でしたから」と篠原氏は言うのだ。
父親は清和会に属していた進次郎氏
今回、石破氏は父親が清和会に属していた進次郎氏と相対することになる。その戦いをどう見るか。 篠原氏が言う。 「石破さんの至上命題は議員票と党員・党友票の両方で争われる1回目の投票で進次郎さんを抑え、党員・党友票でトップに立ち、尚且つ全体でも1位になることです。決選投票はこのままの流れでいけば、石破さんと進次郎さんになると思います。石破さんはもともと議員票が弱いので、1回目の投票で2位に甘んじてしまえば、決選投票で流れが進次郎さんに傾くことは確実です。石破さんとしては1票でもいいので、1回目の投票で進次郎さんを上回り、決選投票に臨みたい。そうすれば、勝てる可能性が出てくるでしょう。現に3年前の総裁選では岸田文雄さんは1回目の投票でわずか1票差でしたが、河野太郎さんを抑え、結果、決選投票で勝利しました」 デイリー新潮編集部
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