マンUを粉砕したペップ・バルサの衝撃は凄かった サッカーの常識を変えた伝説チーム「これまで見た中で最も高いレベルのチーム」
CL決勝で2度もマンUを粉砕
今ではGKやセンターバックにも足下の技術が求められる時代で、自陣深くからボールを繋ぐプレイはサッカー界の常識になった。 そのブームの始まりは、ジョゼップ・グアルディオラが指揮したバルセロナからだろうか。当時のペップ・バルサに手痛くやられたチームの1つがマンチェスター・ユナイテッドだ。 2008-09シーズンにチャンピオンズリーグ決勝でバルセロナと対戦したマンUは、ペップが仕掛けるポゼッションサッカーの前に完敗。0-2で敗れ、その2年後の2010-11シーズンのCL決勝でもマンUはバルセロナに1-3で敗れている。 英『GIVE ME SPORT』は当時のゲームを外から見ていた元マンUのDFガリー・ネビル氏のコメントを紹介しているが、同氏はあのCL決勝2試合からサッカー界の常識は変わったと振り返る。 「センターバックがあんなにタッチライン際まで深く位置するのを見たのは初めてで、『何だこれは』と思ったよ。試合が始まってから20分くらい経ち、状況が変わったのを覚えている。ユナイテッドの選手たちの足が動かなくなり始めたんだ。バルセロナの選手たちは深い位置からボールを 動かし続け、ユナイテッドのプレスをかわし続ける。そしてユナイテッドの足が動かなくなった。『これは何かが違う』と思った」 「その後はマスチェラーノがセンターバックに回ったし、メッシは右ウイングから偽9番に変わり、ボールポゼッションは最高レベルに達した。私がこれまで見た中で最も高いレベルのチームだった。その基本は後方からのプレイにある。それがサッカーの考え方を変えた。それ以来、センターバックがタッチラインに尻をつけて、そこから抜け出そうとするプレイを目にしてきた」 当時のペップ・バルサは新鮮で、サッカーに新たなアイディアが生まれた。今ではそのアイディアをベースに発展させたフットボールが次々と生まれており、グアルディオラがサッカー界に与えた影響は極めて大きいと言えそうだ。
構成/ザ・ワールド編集部