パリ五輪バスケットボール決勝で、オリンピック5連覇を狙うアメリカ代表と開催国のフランス代表（Getty Images）

パリオリンピック2024の男子バスケットボールで、アメリカ代表は金メダルの有力候補だった。そしてその金メダルまで、彼らはあと1勝に迫っている。決勝で開催国フランスと対戦するのだ。 【画像あり】アメリカの劇的逆転勝利にNBA選手たちがリアクション｜パリ五輪2024 スター選手を数多くそろえる両チームの対戦だ。フランスにはビクター・ウェンバンヤマとルディ・ゴベアという2人のエリート級ビッグマンがいる。アメリカはレブロン・ジェームズが依然としてベストプレイヤーであり続けているところだ。準決勝ではついにステフィン・カリーも存在感を際立たせた。ケビン・デュラントがベンチから途中出場するのはアンフェアだ。 アメリカ最大の強みは、その選手層の厚みにある。だが、地元のパリで開催国のフランスを倒すのは簡単ではないだろう。『スポーティングニュース』が決勝戦を展望する。

アメリカ対フランス、パリオリンピック2024決勝展望

アメリカは優れたチームだが、倒すことは可能だ。スリリングな展開でセルビアを95-91で下した準決勝では、タレントたちが全力を尽くすことを必要とした。そしてフランスはこれまで対戦してきた中で最もタフな相手だ。 フランスはこれまですでにNBA選手を多くそろえたチームを下している。シェイ・ギルジャス・アレクサンダーを擁するカナダ代表を準々決勝で82-73と沈め、準決勝では有力候補のドイツ代表に73-69と勝利してきた。 この2試合で際立つスタッツが、フランスが許した失点だろう。彼らの守備は厳しい。NBAの年間最優秀守備選手賞の投票でトップ2だった選手たちがロスターにいるのだから、驚くことではないだろう。 ゴベアとウェンバンヤマのコンビは守備で素晴らしい。ただ、攻撃面でのフィット感はどこかぎこちない。それが直近の試合で驚きのゴベアのベンチスタートにつながったのだが、これはフランスに有利に働いている。代役たちが良いプレイをし、フランスは勝ち上がるだけの得点をあげてきた。 彼らはアメリカ相手でもその戦略を続けるだろうか。カナダと似たNBAスタイルであることを考えれば、その可能性は高いだろう。だが、何があるかは分からない。フランスの指揮官は称賛に値する。チームが勝つチャンスを最大にすべく、大きな調整に踏み切ることを恐れず、ラインナップと戦略を変えてきた。 フランスはガーション・ヤブセレがビッグパフォーマンスを見せ、イザイア・コルディニエはキャリア最高の舞台で好調だ。重要な局面での3ポイントショットやリムへのドライブでチームの攻撃に貢献している。そしてウェンバンヤマだ。いくつかの試合でショットが厳しかったが、スペクタクルなプレイも見せてきた。 フランスは良いチームだ。しかし、アメリカはそれでも倒すことができるだろう。ジェームズをスローダウンさせられる選手はいない。カリーも調子を上げており、このコンビのピック＆ロールは相手にとってさらに致命的となるだろう。スティーブ・カー・ヘッドコーチは準決勝でジェイソン・テイタムを起用しなかった。どれだけ多くの武器を持つかを示している。 普通は、優れた攻撃が優れた守備を倒すものだ。そしてアメリカにはスコアラーたちが最高に集まったチームかもしれない。フランスには食らいついていくだけの爆発力がないだろう。そのフランスがアメリカを倒すには、多くの3Pを決める必要がある。