大学時代の成績が長期にわたりキャリア成功に影響!? 河合塾が「PROG白書2024」を刊行
学生時代の成績なんか──などと言うなかれ。大学時代の成績が、その後長期にわたってキャリア成功(=仕事評価の高さ)に影響するようなのだ。河合塾グループのピックアンドミックス(東京)は、社会で求められる汎用的な力(ジェネリックスキル)を測るPROGテストを2012年から実施している。 このたび、同テストを受検した25歳~49歳の企業人4000人を対象に、働き方志向・仕事能力・学び行動について質問紙調査を行い、その結果をまとめた「PROG白書2024」(学事出版、税込み2640円)を刊行した。そこで明らかにされた内容が実に興味深い。 まず、大学時代の成績は、その後長期にわたってキャリア成功(=仕事評価の高さ)に影響するという。その理由としては、大学の成績は「学習習慣(学びぐせ)」ともいえる、個人の資質を代表していると考えられるからだ。 学びぐせは、コンピテンシー(職務遂行能力)やキャリア自律を促進するため、これらは仕事の評価につながってくる。ちなみに、キャリア自律は、これからのキャリアや人生は自分の力で切り開いていくといった意識、あるいは自信・効力感を指す。 また、大学成績の仕事評価への影響は、30代に表れ、40代でも持続するという。学生時代に「学びぐせ」を身につけた人は、その後も自主的に学び続け、コンピテンシーやキャリア自律などの面で、「学びぐせ」のない人(≒大学成績の良くない人)との差が拡大していくと考えられるためだ。つまり、大学成績は「後で効いてくる」というわけだ。あなたは「学びぐせ」ついていますか?