UNRWA崩壊でガザ1世代が教育喪失、トップがイスラエル新法に懸念
Michelle Nichols [国連 13日 ロイター] - 国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のフィリップ・ラザリニ事務局長は13日、イスラエルが先月可決した新法の下でパレスチナ自治区ガザのUNRWAが崩壊すれば、ガザのパレスチナ人1世代全てが「教育を受ける権利を否定される」と警告した。 この法律はイスラエルにおけるUNRWAの活動を禁止することなどが盛り込まれている。 ラザリニ氏は国連総会で「ガザでUNRWAを解体すれば、そのインフラに大きく依存している国連の人道支援が崩壊することになる」と懸念。「能力のある行政機関や国家が存在しない状態では、ガザの66万人以上の児童に教育を提供できるのはUNRWAのみとなり、それなしでは一世代全体が教育を受ける権利を否定されることになる」と訴え、法律の施行阻止に向けた行動を国連加盟国に求めた。 同法は、トランプ次期米大統領の2期目就任直後となる1月末に発効する予定。トランプ氏はバイデン大統領を上回る強力な親イスラエル姿勢を打ち出す公算が大きいとみられている。 ラザリニ氏は13日の記者会見で、トランプ氏に働きかける意向を示した。