非鉄金属鋳物の中島合金、ベトナムに販社設立。技術供与先の製品拡販
非鉄金属鋳物メーカーの中島合金(本社・東京都荒川区、社長・中島一郎氏)はベトナムに進出する。同国南部のホーチミンに開設し6月から営業開始予定の販売会社を通じて、技術供与先のローカルメーカーが製造する鋳物を現地で拡販する。コスト競争力などを生かして、同国に立地する日系機械部品メーカーなどでの需要を捕捉。同国で顧客の開拓を進めるなどして、事業の成長を目指す考えだ。 同国に立地する日系企業では非鉄鋳物を日本から輸入して調達しているケースが多いという。中島合金では今回の販社開設と現地メーカーへの技術供与により、その現地調達ニーズに応える考え。現地生産の製品を供給することで運送費などの面で原価低減が図れるほか、納期面でのメリットも出せる。コストダウンを求める顧客の開拓を進めていく方針。中島社長は「お困りの顧客の助けになることができれば」と話している。また現在の顧客がベトナムに進出した際に現地でもフォロー可能な体制を整え、取り引きを続けることで事業基盤の縮小を抑えることも狙いとなっている。 販売会社は二人体制となっており、今後は増員を進めていきたい考え。また技術供与は訪問して現地の設備・製法で歩留まりを高めるなどのノウハウを教える内容。現在までに契約をした現地鋳物メーカーは3社となっており、製品ごとに製造を振り分けるという。技術供与先で製造した製品をまずはホーチミン近郊で販売し、将来的には同国全土への拡販を視野に入れる。