架空の投資話をぶちあげて56億円を詐取...詐欺容疑で逮捕の自動車修理仲介業者が辿った転落劇
70超の個人・法人をだましていた
東京都の会社役員の男性から約1億4400万円をだまし取ったとして、東京都渋谷区の自動車修理仲介業の室崎泰夫容疑者(42)が10月1日、詐欺の疑いで兵庫県警に逮捕された。室崎容疑者は、”クラシックカーを仕入れて修理・販売した売却益の一部を還元する”という架空の投資話を持ちかけてカネを詐取したとみられている。 【独自入手】「波留似の美人」と話題に...詐欺容疑で有罪判決の「元女性市議」の妖艶写真 「室崎容疑者は同じ手口で兵庫県西宮市の男性から約4億円を詐取したとして9月10日に逮捕されており、今回は再逮捕となります。これまで約70の個人・法人から約56億円を集めていたとみられています」(全国紙社会部記者) ’12年に室崎容疑者はクラシックカーの整備や販売を行う会社『STAR CRAFT』を兵庫県神戸市東灘区に設立。生産終了となった名車の復元やメンテナンスを手がけていた。入手不能となっている部品は3Dスキャナとプリンターを使って複製するなど、その仕事ぶりは旧車マニアの間では高く評価されていたという。 しかし――。 ◆借金があるにもかかわらず投資話を持ちかけ…… 「『STAR CRAFT』は事業拡大によって資金繰りに行き詰まり、’19年9月頃には金融機関からの借り入れが10億円に膨れ上がっていた。それで室崎容疑者は’20年頃から顧客に投資話を持ち掛けるようになった。復元の腕と実績は折り紙付きだったから、リアリティがあったんでしょうね、口コミでウワサが広がり、車に興味がない投資家からも『出資したい』という申し出が相次いだといいます。室崎容疑者は投資家を自社工場やショールームに招き、ピカピカに復元した往年の名車を見せて信用させていました」(同前) 近年のクラシックカー市場の高騰もあって、投資家たちはコロッとだまされた。しかし、実際に復元していた車は数台しかなかったという。 「顧客から修理のために預かった車両を撮影して、出資金で購入したようにみせかけていた。だまし取ったカネを出資者たちに払う配当に充てる自転車操業を繰り返していましたが、昨年8月に『STAR CRAFT』が倒産。そこで初めて出資者たちは詐欺だったことに気付いた。56億円のうち30億円以上は戻ってこないとみられています」(捜査関係者) 警察の調べに対し室崎容疑者は、「弁護士と相談してから話します」と認否を留保しているという。
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