ヒップホップ界で人気急上昇 元銀行マンの異色ラッパーSKRYU 郷土愛込めたリリックで魅了(島根)
若者を中心に人気のヒップホップ。その人気の先頭に立つ注目のラッパーが「SKRYU(スクリュー)」さんです。島根県安来市出身で、元銀行マンという異色の経歴を持っています。異色の転身にかけた思いそしてその素顔を取材しました。 若者を中心に人気のヒップホップ。ラッパー同士が1対1で即興のラップでアピールしあうのがMCバトルです。その最高峰と言われるイベントで、テレビでもおなじみの「呂布カルマ」さんを倒して優勝し、注目度、人気が急上昇中のラッパーが「SKRYU」さんです。 「SKRYU」さんは安来市出身。2024年6月、ふるさとの施設に自身のロゴマーク入りの自動販売機が設置されました。売り上げの一部は安来市の観光振興に。ふるさとに「恩返し」です。 現在27歳のSKRYUさん、ラップに興味を持ったのは高校時代でした。 SKRYUさん: 「一番最初にラップに触れたのは高校時代ですね。即興でこんなに面白い言い回しを、しかも韻を踏みながら、めちゃくちゃインテリジェンスを感じるのがおもしろくて、衝撃を受けた」 愛媛県の大学に進学したあと、ヒップホップにのめり込むようになりましたが、卒業後は島根県内の銀行に就職、銀行マンとして仕事をしながら音楽活動を続けました。 SKRYUさん: 「銀行で働いていた時、自分の理想と現実の食い違いが激しかったときに書いた歌詞の生々しさっていうのは、今でも自分の背中を押してくれてる感じはしますね」 思い悩んだ末に、1年で銀行を退職。東京に拠点を移し、音楽活動を続けています。これまでにSKRYUさんが参加した楽曲は、YouTubeで再生回数が1800万回を超え、2024年7月にリリースしたニューアルバムでは、人気お笑い芸人とのコラボ曲も。その歌詞にはふるさと・安来での経験が詰められています。 SKRYUさん: 「安来にショッパーズというデパートがかつてあったんですけど、そのときに3000円ぐらいの靴を駄々をこねて買ってもらって、嬉しいと思って駐車場に行っている時に、父親の靴に穴が開いてるのを見たことがあって。地元にいた時の思いを組み込めたっていう点も含めて、とても好きです」 ラッパーとして活躍の幅を広げながら、作品には、夢を追う自分を快く送り出してくれた家族や地元の人たちへの感謝の想いも込めてきました。 SKRYUさん: 「大きくなる僕を見ててくれ、必ず大きくなるからという思いは常に持っているし、なかなか東京では味わえない暖かさをひしひしと感じるところがあるので、大変感謝してるし、頑張ろうかなというふうに思っています」 島根を飛び出し、夢をつかんだラップスターは、これからも地元への思いを胸に歌い続けます。 SKRYUさんは、2024年11月から日本全国を巡るライブツアーを行う予定で、2025年2月のツアーの最後は、地元島根の島根県民会館大ホールでのライブが予定されています。地元安来のアルテピアでのライブもいつか実現させたいと語り、もっと有名なアーティストになって行いたいと話していました。
山陰中央テレビ