佐藤輝明と同期入団でドラフト8位から大出世 阪神に「不可欠な右腕」は
一軍復帰後は安定した投球
今季はオープン戦終盤から状態が上がらず、3月30日の巨人戦(東京ドーム)で1回2失点と痛打を浴びて登録抹消に。1カ月の調整期間を経て万全のコンディションを取り戻し、5月上旬に一軍復帰すると安定した投球を続けている。常時150キロを超える直球は手元でホップするような軌道で空振りを奪う。スライダー、伝家の宝刀のシンカー、フォークといずれの変化球も質が高く、ウイニングショットとして使える。6月21日のDeNA戦(甲子園)では9回のマウンドに上がると先頭の牧秀悟に中前打を許したが、宮崎敏郎を152キロの直球、筒香嘉智をシンカー、山本祐大をフォークで三者連続空振り三振。圧巻の投球でサヨナラ勝利を呼び込み、今季初勝利を挙げた。 試合後のお立ち台でも盛り上げた。「僕、トレーニングが大好きでチーム一のマッチョだと思っているんですけど、僕が『勝ち!』と言ったら、『マッスル!』と言ってもらってもいいですか」とファンに要望。石井が「明日も勝ち!」と叫ぶと、阪神ファンの「マッスル!」の大歓声が球場に響き渡った。 同期入団は1位の佐藤輝、2位の伊藤将司、5位の村上頌樹、6位の中野とタレントぞろいだが、石井も負けていない。頭脳明晰で筋肉隆々。リーグ連覇に向けて右腕を振り続ける。 写真=BBM
週刊ベースボール