モデル佐藤弥生さん(46) 突然の乳がん宣告「2週間後に乳房全摘、という現実を突きつけられました」|STORY
結婚後に判明した「乳がん」という病気。モデルの仕事は?これからの人生は?手術の選択や乳房再建手術の選択など、心が追いつかないまま流れていく月日……。がんの発見から手術までは僅か2週間という短さのなかで揺れ動いた当時のことについてをお聞きしました。
■PROFILE 佐藤弥生さん 1978年生まれ。10代からモデル活動をスタート。数々の雑誌に出演し、VERYの「エレカ様」で注目を浴びる。栄養士の資格を持ち、料理やお菓子作りが得意。現在はモデル業と、コアコンディショニングや瞑想の講座やトレーナーとして活躍し、総合的に美と健康のトータルサポートを行う。
ステージゼロなのに、乳房全摘!?
ーー乳がんが見つかったのは3年前ですね。 はい、2021年の1月のことでした。自覚症状はなかったのですが、以前から乳腺症と言われていたので毎年マンモグラフィーとエコーの検査をしていましたが、問題ないレベルだったんです。乳腺症は、女性ホルモンの影響で起こりやすく、私の場合は検査した結果、悪性ではないが毎年の検査は必ずしてくださいと言われていたもののそこまで思い悩んではいませんでした。それが突然、「ステージゼロだけど乳房全摘です」と言われてしまって……。もう訳が分からないですよね。先生の言葉もどこか他人事にしか聞こえないし、現実として実感できないし、ちんぷんかんな専門用語で頭がいっぱいになりました。 ーーステージゼロでも全摘なんですか? ゼロというのは非浸潤ひしんじゅんがんのことで、乳腺の中にがん細胞が留まっているからゼロ。このまま浸潤しないで周りの組織に広がらずにずっと乳腺の中にいる可能性もあるけれど、先生としてはがんを見つけてしまったし、年齢や現状から他の組織に転移してしまう前に切除しましょうという話なんです。しかも私の場合はしこりじゃなくて乳腺に全体的にもやがかかったように広がっていたため、がんの境界線が不確かで、部分切除は無理なので乳房全摘しかないということでした。だから「ステージゼロだけど、全摘よ」と。