グループホーム「恵」指定取り消し 大村知事「ピンハネ極めて悪質」河村市長「正義に反する」連座制適用で影響広がる見通し
CBCテレビ
不正が明らかになった障害者向けグループホームを運営する「恵」について、愛知県などは、一部の事業所に対して指定取り消しの行政処分を行いました。 【写真を見る】グループホーム「恵」指定取り消し 大村知事「ピンハネ極めて悪質」河村市長「正義に反する」連座制適用で影響広がる見通し また、厚生労働省は「連座制」を適用。他の事業所についても順次運営できなくなります。 愛知県を中心に全国で障害者向けグループホームを運営する「恵」。入居者から実際の金額よりも多く食材費を集めていたことに加え、サービス報酬の不正受給も明らかになりました。 問題発覚から約9か月。 (愛知県 大村秀章知事) 「今回は、食材料費の過大徴収という人権侵害に加え、公費である障害福祉サービス報酬を不正に受給していたということ。まさに重大な法令違反。利用者や家族をはじめ、多くの関係者の信頼を裏切るもので、大きな憤りを感じる」 愛知県は特に悪質と判断した愛知県幸田町のグループホームを、最も重い「指定取り消しの処分」としました。効力が発生するのは10月1日です。またそのほか県内12の事業所を3か月から1年の一部効力停止の処分としました。 (大村知事) 「(食材費の)過大徴収、言葉は悪いがピンハネしていた 極めて悪質。これこそ障害者への経済的虐待、障害者虐待そのもの」 また、名古屋市は市内4つの事業所を指定取り消しに、さらに2つの事業所を半年と1年の一部効力停止の処分としました。 (名古屋市 河村たかし市長) 「名古屋から全国的に大きくなった会社。大変残念。ごまかすのは、本当にいけないこと。正義に反する」 ■行政処分が出ても…入居者の母親は「落ち着かない」 (入居者の母親) 「何もかも慣れている所から放り出されて、果たしてすぐ受け皿があるのか、ものすごく心配」 こう話すのは、以前CBCの取材に不安を口にしていた女性。重度の自閉症がある40代の息子が「恵」のグループホームに入居していますが、今回、指定取り消しの対象に。女性は26日に施設へ行き、職員に行政処分について尋ねたといいます。 (入居者の母親) 「職員も『処分が下ってどういう方向になるか分からない』と。恵がなくなって違う会社になるのか、全く違う事業者が引き継ぐのか『どちらかになる』と」