先発に抜擢された城西大・長琉之介が8回11奪三振の快投 桜美林大から今季初の勝ち点1【首都大学リポート】
スライダーが威力を発揮
【4月14日】首都大学一部リーグ戦 城西大9-0桜美林大 (城西大2勝) 首都大学リーグ第2週2日目。開幕週で勝ち点を落とした城西大は桜美林大と対戦。前日の1回戦を大黒柱・阿部克哉(4年・柳井商工高)の完投勝利で制し、迎えた2回戦では長琉之介(3年・下関国際高)が先発のマウンドに上がった。 長は下関国際高の2年時、春のセンバツにベンチメンバーとして甲子園に出場。だが、登板の機会はなく「チームも初戦で敗れたので、悔しい思いが強いです」と振り返る。 城西大に入学後は1年秋に二部でリーグ戦初出場。そして、昨春に入れ替え戦を勝ち上がり、秋季リーグから一部でプレー。ただ、4試合に登板したが、防御率12.00と結果を残せなかった。そこで、この冬は制球力アップを課題にして練習に取り組んできた。 「ずっとコントロールが悪かったので、とにかくブルペンで投げ込み。特に昨年の11月と12月は1週間で300球をノルマにしてやってきました」 迎えたこの春のリーグ戦では開幕の東海大1回戦で延長11回、無死満塁の場面で登板するも「1週目ということもあって緊張してしまい、力んでしまいました」と勝ち越しのタイムリーを浴びてしまう。翌日の2回戦も8回途中から救援するが4つの四死球を与えてしまい、無念の降板となってしまった。 しかし、村上文敏監督の信頼は不変。桜美林大2回戦で先発に抜擢。長にとってはリーグ戦で初先発となったが「オープン戦では何度か経験がありますし、先発のほうが心の準備もしやすい」と初回は2アウトから二塁打を打たれたものの「ストレートが走っていました」とアウトはすべて三振で奪う好スタート。 その後もスリークォーターからサイドに近い腕の位置から投じるスライダーも威力を発揮し、4回まで毎回の7奪三振と快投。 「腕の位置は高校生のときに低くしました。横の角度が付いたことで、右打者へのアウトコースのボールが打たれなくなったと感じています」。7回裏には四球と内野安打で二死一、二塁のピンチを迎えたが最後はインローへ142キロのストレートを投げ込み空振り三振。8回裏は一死一塁の場面でフルカウントから「低めにきっちりと投げられてこの試合のベストボールでした」というストレートで空振り三振。スタートを切っていた一塁走者も打者の守備妨害でアウトとなり、8回5安打無失点。三振も2ケタの11個を奪ってみせた。