「ルックバック」公開記念舞台挨拶の様子。左から吉田美月喜、河合優実、押山清高。

劇場アニメ「ルックバック」の公開記念舞台挨拶が本日6月29日に東京・新宿バルト9で行われ、声のキャストの河合優実、吉田美月喜、監督の押山清高が登壇した。 【画像】押山清高が描いた、吉田美月喜と河合優実の似顔絵 本作は、「ファイアパンチ」や「チェンソーマン」で知られる藤本タツキがコミック配信サイト・ジャンプ+で2021年7月に発表した同名マンガをもとにした物語。マンガへのひたむきな思いでつながった2人の少女の成長、そしてすべてを打ち砕く出来事の行く末が描かれる。河合が学校新聞でマンガを連載している小学4年生の藤野、吉田が絵の才能を持つ不登校の同級生・京本に声を当てた。 昨日封切られ、多くの反響が寄せられている本作。押山は「感想を追いかけているのですが、見るのが追いつかないぐらいで。うれしい限りです」と、河合は「多くの方に観ていただいていると感じています。この作品が初めての声優のお仕事でよかったです」と喜ぶ。続く吉田は「京本の声を受け入れてもらえるかな？と緊張していたんですが、うれしい感想をいっぱいいただいています。本当によかったです」と笑みをこぼした。 アフレコを振り返り、吉田は「普段、体を使って演技をしているときは、見えない場所から指導されることがないんです。でもブースの中では優実ちゃんと二人きりで、（スタッフは）別の場所から演出してくださる。指導の際に工夫して話してくださっているのが伝わってきて、言葉の意味をより深く考える時間になりました」と述懐。河合も「音響監督の木村（絵理子）さんが的確な言葉で伝えてくれました」と思い返し、「私が『わー！』って叫ぶシーンがあるんですが、なかなか納得いくものができなくて。そしたら押山監督がブースに来てくれて、実演してくださったんです。なんて信頼できる監督なんだろうと思いました」と感謝する。これを横で聞いていた押山は「近くで大きな声を出しちゃってすみません」と笑った。 イベント中盤には本作の物語にちなみ、熱中していることをトークする場面も。河合は「どうしよう……ない（笑）」と焦りつつも、「（熱中していることは）自分が今やっているお仕事、1つだけですね。趣味があるから仕事をがんばれるという人間ではなくて、仕事の準備が自分の生活と地続きでつながっているタイプなので。それしかやっていないです」とはにかむ。吉田が「私もない……（笑）」と続くと、河合が「やばい！」と再び焦り、会場からは笑いが。吉田は「私も優実ちゃんと同じで、好きなことが演技にすべて関わっているんです。今後何か、チャンスになればいいなと思ってキックボクシングをやったり。演技のための引き出しを作ることを、今はがんばっているかもしれないです」と語る。 なお舞台挨拶では、サプライズで押山が描いた似顔絵が主演の2人に贈られた。押山は「狙ったわけではなく偶然なんですが、お二人ともそれぞれ藤野と京本に似ている。だからちょっとずつ絵が2人に寄っていったんです。似顔絵を描いているときも、藤野みたいになるし、京本っぽくなりました」と明かす。河合は「私も絵を見て自分の分身のように感じていたので、影響し合っていたというのがびっくりですし、不思議です。宝物にします」と感激。吉田が「似顔絵をいただくのは初めてなんです。大切にさせていただきます」「（絵を）隣に並べて飾りたいですね！」と声を弾ませると、河合は「一緒に住むか？（笑）」と茶目っ気たっぷりに提案した。 「ルックバック」は全国で公開中。 (c) 藤本タツキ／集英社 (c) 2024「ルックバック」製作委員会