話題の“マルハラスメント”はアメリカにもある? 誤解を招く句点・ピリオド問題をアメリカZ世代が考察
ジャーナリストでZ世代専門家のシェリーめぐみがパーソナリティを務めるinterfmのラジオ番組「NY Future Lab」(毎週水曜日18:40~18:55)。ジャーナリストでZ世代専門家のシェリーめぐみが、ニューヨークZ世代の若者たちと一緒に、日本も含め激動する世界をみんなで見つめ、話し合います。社会、文化、政治、トレンド、そしてダイバーシティからキャンセルカルチャーまで、気になるトピック満載でお届けします。 今回のテーマは「アメリカにも“マルハラ”はある?」。「NY Future Lab」に所属するアメリカZ世代が、チャットコミュニケーションでピリオドを打つかどうかについて語り合いました。
◆アメリカZ世代はチャットのピリオドをどう感じる?
現在、日本の若者のあいだでは「マルハラ」と呼ばれる新たなハラスメントが注目されています。 マルハラとは「マルハラスメント」の略語。LINEなどのコミュニケーションアプリで句点(。)を使用することによって、相手に「文章が冷たい」「怒っているのでは?」などと感じさせてしまう現象を示す言葉です。 実は、このような現象は日本だけに限らず、アメリカZ世代のあいだでも似たようなことが起きている、というのが今回のテーマ。ちなみに、日本のマルはアメリカではピリオド(.)に当たります。 アメリカZ世代は、チャットでピリオドを使うことに違和感があるのでしょうか? ラボメンバーから意見を聞きました。 ノエ:マルハラって最初は日本だけのことかと思ったけれど、アメリカでも同じようなことが起こっているんだよね。アメリカのZ世代も同じように感じているみたい。 世界中で広がっている現象なんだよ。テキストメッセージの最後にピリオドを打つのは、Z世代にとっては不快なんだ。「何か言いたいの?」って感じるんだよね。 ミクア:そうね。気軽なチャットの最後にピリオドを打つのは、ちょっと受け身な攻撃性を感じる。もうメッセージは終わっているのに、そこに余計な力が入っている感じ。要するに、ピリオドを打つこと自体に何か意味を持たせている感じがするんだよね。 だから、チャットみたいに短い文章の終わりにピリオドを入れると、見た人は「相手がすごく真剣なのではないか」とか「怒っているんじゃないか」って受け取るんだ。 なぜそうなるかというと、たぶん、チャットでコミュニケーションをするときって、相手の顔を見たり声を聞いたりすることができないから。だから、失礼だとか、真剣すぎるとか、皮肉っぽいとか、そういう勘違いをされないようにしたいんだと思う。トラブルを避けるために「ピリオドはなし」に合わせたほうがいいと思うんだよね。 やはり、アメリカZ世代もチャットのときはマル、すなわちピリオドを打ちませんでした。顔が見えないカジュアルなコミュニケーションだからこそ、相手に失礼な言動を取らないように気をつけているようです。