球界に驚き…FA人的補償で移籍した大物選手6人
ストーブリーグで大きな注目を集めているFA市場。FA補強は大きな戦力補強になり得る一方、人的補償が発生する場合には、選手の流出リスクが伴う。今年も西川龍馬の人的補償として日高暖己が広島東洋カープへ。山川穂高の人的補償として甲斐野央が埼玉西武ライオンズへ移籍した。 過去を振り返ると、実績豊富なベテランが選ばれ、他球団入りする事例も少なくない。そこで今回は、FA人的補償で移籍となった大物選手を紹介する。
内海哲也
・投打:左投左打 ・身長/体重:186cm/92kg ・生年月日:1982年4月29日 ・経歴:敦賀気比高 – 東京ガス ・ドラフト:2003年ドラフト自由枠 長らく読売ジャイアンツのエース左腕として君臨した内海哲也。まさかの形でチームを去ることになった。 高校卒業時にオリックス・ブルーウェーブからドラフト1巡目指名を受けたが、巨人への入団を希望したため、これを拒否。東京ガスを経て、2003年ドラフト自由枠で念願の巨人入りを果たした。 ルーキーイヤーから一軍のマウンドを経験すると、プロ3年目の2006年に初の2桁12勝をマーク。翌2007年には最多奪三振(180個)を獲得するなど、押しも押されぬエースへと成長した。 2011年には28試合(186回)を投げ、18勝5敗、防御率1.70と傑出した数字を残し、最多勝を戴冠。翌2012年も15勝を挙げ、2年連続のタイトルに輝いた。 2014年以降は2桁勝利からは遠ざかったものの、ベテランらしい卓越した投球術でチームを支えた。 ところが、2018年オフに炭谷銀仁朗の人的補償で埼玉西武ライオンズへの移籍が決定。新天地では在籍4年間で2勝にとどまったが、コーチを兼任するなど多くの貢献をもたらした。
岩嵜翔
・投打:右投右打 ・身長/体重:189cm/90kg ・生年月日:1989年10月21日 ・経歴:市立船橋高 ・ドラフト:2007年高校生ドラフト1巡目 2017年には最優秀中継ぎのタイトルを獲得した岩嵜翔。福岡ソフトバンクホークスの黄金期を支える投球を見せていたが、2021年オフに人的補償で移籍することとなった。 2007年高校生ドラフト1巡目でソフトバンクに入団した岩嵜。ルーキーイヤーから一軍デビューを果たすなど大きな期待が欠けられたが、一軍の戦力となるまでには時間を要した。 高卒6年目の2013年からはリリーフを主戦場とし、同年は47試合に登板。飛躍の足掛かりを掴むと、以降は故障に苦しむシーズンもあったが、2016年には35試合登板で防御率1.95の好成績を残す。 さらに、2017年には不動のセットアッパーとしてフル回転。リーグ最多となる72試合に登板して46ホールドポイント(6勝40ホールド)、防御率1.99をマークし、チームの日本一達成に大きく貢献した。 その後は右肘を痛め不本意なシーズンが続いていたが、2021年には48試合で一軍のマウンドに上がるなど、復活の兆しを見せた。 しかし、同年オフに又吉克樹の人的補償で中日ドラゴンズへの移籍が決定。移籍初年度の2022年から勝ちパターンの一角として期待されたが、初登板でまさかの負傷降板。右前腕屈筋損傷で長期離脱を強いられ、2023年は一軍登板なしに終わっている。