坂東玉三郎 来年1月の松竹座で11日から片岡仁左衛門と共演 大阪では19年ぶり
歌舞伎俳優・坂東玉三郎(74)が17日、大阪市内で来年1月の松竹座公演「初春お年玉公演」(1月3~8日)、「片岡仁左衛門 坂東玉三郎 初春特別公演」(1月11~26日)の取材会を行った。 「初春お年玉…」は口上に地唄舞の「残月」、36年ぶりの上演で竹久夢二の絵画の世界を描いた「長崎十二景」の3本。 仁左衛門との共演で話題の「初春特別公演」は「神田祭」と「於染久松色読販(おそめひさまつうきなのよみうり)」の2本立て。大阪で2人が共演するのは2006年1月以来、19年ぶりで玉三郎からの呼びかけで実現した。「(仁左衛門に)“七草明けて、のんびりしてから来たら?”って言ったら”ほな行こうか?”って言ってくれたので。もし断られてたら私の“お年玉公演”が延びてたと思う」と拍子抜けするほどあっさり決まった舞台裏を明かした。 “孝・玉コンビ”で一世を風靡(ふうび)してから半世紀近く。今も当代随一の名コンビとして高い人気を誇る。「背の高さがちょうど良かったってことかな」とはぐらかしたが「運命ですね。縁というのか。夫婦役ってその時代に偶然生まれると思うんです。最初に共演した時は、今もこうしてやっているなんて想像もしませんでした」と話した。 さらに、今の女形の少なさに触れ「育てられるってものでもないんですよ」とし、生前の女優・杉村春子に掛けられた言葉が忘れられないという。「杉村先生がね“あなた(シェークスピアの)マクベスやるんだって?やりなさい、いろいろやりなさい。でも、何でもやりゃあいいってもんじゃないのよ”と。先人の素晴らしい言葉だと、今も心に残っています」と話した。