侍ジャパン・才木浩人、16日台湾戦先発予定 完全アウェーも「甲子園の逆みたいなもんでしょ」
国際大会「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」で2連覇を狙う日本代表「侍ジャパン」は14日、航空機で台湾に移動した。日本代表に初選出された才木浩人投手(26)=阪神=は16日の台湾戦(台北ドーム)に先発することが決定。完全アウェーの中、地元ファンをだまらせる投球で勝利に導く。 国際大会20連勝の勢いに乗って、侍戦士たちが台湾の地に降り立った。1次リーグ突破へ、井端監督は15日の韓国戦の先発を高橋宏(中日)、16日の台湾戦の先発を才木に託すことを明らかにした。 「2、3戦目が重要になってくる。ぜひいい投球をしてもらいたい」 13日はバンテリンドームでオーストラリアとの1次リーグB組初戦に9―3で快勝した。一方、地元の台湾も、同じく13日の韓国との初戦で満塁弾を含む2本塁打6得点で快勝。才木が登板する16日もスタンドはホームのファンで埋め尽くされ、完全アウェーになることは間違いない。だが、そんなプレッシャーのかかる中でも、虎のエースは〝楽しみ方〟を知っている。 「甲子園の逆みたいなもんでしょ(笑)。そういう(球場が)盛り上がっているところを静めるのは気持ちいいと思うので。とりあえずチームが勝てるように頑張ればいいかなという感じです」 13日の練習後にはそう語っていた。台湾野球の応援は、マイクパフォーマンスやダンス、チアリーダーが登場するなど熱狂的として有名だが、指揮官は「(内野守備走塁コーチとして参加した)前回大会も試合中は誰も気になっていなかった。応援がすごいのはみんな分かっているので、慣れているんじゃないですか」と甲子園の阪神戦を引き合いに出し、問題なしを強調した。 9日に行われたチェコ代表との強化試合では、3回7奪三振の完全投球と衝撃を与えた右腕。今大会に球数制限はなく、今季セ・リーグトップタイの4完投3完封を残した持ち味のスタミナも十分に発揮できる。1点が大事になる短期決戦では、先発投手が試合を作ることが必要不可欠。強い気持ちで決戦の日を見つめた。 「気合と根性で頑張ります。(気持ちが入るのは)試合開始直前くらいかな。まだ時間があるので調整優先でいきます」
世界の舞台でベールを脱ぐときが来た。地元台湾打線を沈黙させ、スーパーラウンド進出を手繰り寄せる。(中屋友那)