2部でもシャルケの試合は6万人、ハンブルガーSVは5万人超え 熱狂的すぎるドイツのサッカー文化と、熱いドイツ2部の戦い
ヘルタ・ベルリン、ケルンといったクラブも人気が高い
ドイツのサッカー文化の凄さを感じさせるのが、ブンデスリーガ2部の盛り上がりだ。2部とは思えぬ盛り上がりがあり、満員の大観衆が当たり前の光景である。 喜ぶべきかは微妙なところだが、今の2部には伝統的に人気の高いクラブが揃っている。かつて内田篤人が所属した時代にはチャンピオンズリーグでも上位に顔を出していたシャルケ、同じく以前は1部の常連クラブながら、気付けば2部生活が7シーズン続いているハンブルガーSV。 ライバルであるウニオン・ベルリンの勢いに比べ、元気がないまま2部に降格してしまったヘルタ・ベルリン、昨季17位に終わって2部へ降格したケルン、酒井宏樹や清武弘嗣も所属したハノーファー、ニュルンベルク、2部の中でも人気が高いカイザースラウテルン、昨季まで田中碧が所属していたデュッセルドルフも人気がある。 これらのクラブが2部で鎬を削っていて、順位に関係なくスタジアムは大入り満員なのだ。『ESPN』もそのサッカー文化の浸透力に驚いているが、現在2部でも12位に沈んでいるシャルケは今もホームゲームに6万人超えの観衆を集める。14日に行われたデュッセルドルフとのホームゲームも観客数は6万1955人を記録している。 ハンブルガーSVも5万人超えが常で、同メディアはスタープレイヤーがいなくとも観衆を集められる伝統の力があると驚く。 また、接戦が多いことも特長的だ。今季はSVエルフェアスベルクが勝ち点28を稼いで首位争いに絡んでいるが、同クラブは2022-23シーズンまで3部で戦っていたクラブだ。そこから昇格2年で2部の首位争いに絡んでいて、収容人数が1万人にしか満たない本拠地ヴァルトシュタディオン・カイザーリンデは毎試合揺れている。予想のつかない展開も魅力なのだ。 本来は1部で戦っていてほしい伝統のクラブも多いが、サポーターたちは2部の戦いでもお構いなしに熱気たっぷりだ。如何なる状況でも地元クラブを支える愛があり、この熱狂は特別だ。
構成/ザ・ワールド編集部