賞味期限迫った備蓄食品で豪華弁当 アルファ米で豆ごはん 余剰食品を隠し味にサラダ 三重・鳥羽市
アルファ米を使ったサスティナブル弁当=鳥羽市(三重テレビ放送)
三重県鳥羽市が災害に備えて保存している賞味期限の迫った食品、アルファ米を活用した弁当が製造販売され、市議会議員らが購入し味わいました。 備蓄するアルファ米約1万2000食の入れ替え時期を迎えた鳥羽市は、防災意識の向上と食品の有効活用を図ろうと、日本非常食推進機構に備蓄食品を使った防災啓発事業を委託していました。 アルファ米を使ったサステナブル弁当は、啓発事業の一環として製造販売されました。 弁当を製造販売したのは、鳥羽市内にある障がい者就労支援施設「海の子作業所」で、普段から日替わり弁当を販売・配達しているスタッフと利用者が、調理や盛り付けなどを行いました。 アルファ米をリメイクした豆ごはんのほか、余剰食品を隠し味にしたマカロニポテトサラダなど、7品目が入った豪華メニューです。 今回の取り組みは「食品ロス削減」と「防災啓発」に加えて、「障がい者の賃金向上」にも役立っているということです。 14日、弁当は市議会議員の控室に運ばれ、12人の議員が味わいました。「豆ごはんは粘りと歯ごたえがある。弁当にすることで防災を身近に感じられるのではないか」「家庭でも非常食を保管していくことが大切。期限が近づいてもおいしく食べられることを実感できればいい」などと話していました。 日本非常食推進機構の古谷賢治理事長は「食品は廃棄されることが多い。どれだけ有効に使うかが課題。お弁当という新しい取り組みを今後も続けていきたい」と話していました。 鳥羽市では親子調理実習なども予定していて、賞味期限が迫ったアルファ米は全て有効活用されるということです。