<p>ストルテンベルグＮＡＴＯ事務総長とウクライナのゼレンスキー大統領</p>

（ブルームバーグ）： 北大西洋条約機構（ＮＡＴＯ）のストルテンベルグ事務総長は、ウクライナに５年間で1000億ドル相当の支援を実施する基金の設置を提案する。資金は加盟国が拠出する。７月にワシントンで開催するＮＡＴＯ首脳会議で成立を目指すパッケージの一部になる。

協議に詳しい関係者によると、この案についてウクライナへの２国間援助を全体額に含めるのかなど、仕組みを巡る議論が加盟国間で続いている。

成立には加盟32カ国の承認が必要で、首脳間で合意されるまでに変更が加えられる公算も大きいと、匿名を要請した関係者が語った。

ＮＡＴＯは今のところコメントの要請に応じていない。米ホワイトハウスの国家安全保障会議（ＮＳＣ）報道官はすぐにはコメントしなかった。

関係者によると、米国が現在主導し、約50カ国によるウクライナ向け兵器供給を調整している「ウクライナ防衛コンタクトグループ」の運営業務をパッケージの一部としてＮＡＴＯが引き継ぐ可能性もある。カボリＮＡＴＯ欧州連合軍最高司令官がこの責任者となることで、11月の米大統領選の結果により生じ得る政治的な変化からこの仕組みを守る狙いだという。

加盟国がストルテンベルグ氏の提案を支持する場合、ロシアとの広範な戦争に引きずり込まれる可能性を回避しようとウクライナ支援への関与から距離を置いてきたＮＡＴＯにとっては劇的な変化で、より積極的な役割を担うことになる。

加盟国外相は４日のＮＡＴＯ発足75周年を祝うため、３日から２日間ブリュッセルで会談する。会談ではウクライナ支援のほか、10月に任期を終えるストルテンベルグ氏の後任人事が話し合われる公算が大きい。

原題：NATO Proposes $100 Billion, Five-Year Fund to Aid Ukraine (1)（抜粋）

--取材協力：Courtney McBride、Jennifer Jacobs、Alberto Nardelli、Milda Seputyte.

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