『極悪女王』熱演 ゆりやん・剛力彩芽・唐田えりか、一番“凄まじかった”のは? イッキ見して分かったこと
1980年代に女子プロレス旋風を巻き起こしたダンプ松本の半生を描くNetflixオリジナルドラマ『極悪女王』が話題です。全5話の本作は、物語のテンポがよくて一気見してしまったという視聴者も多いはず。 【画像】Netflix『極悪女王』場面写真をすべて見る(全15枚) なかでも注目を集めているのは、主要キャストを務めた3人の女優です。それぞれに激しいトレーニングと増量で役作りに挑んだことも大きな話題となりました。今回筆者がそれぞれに感じた魅力をお伝えします。
俳優としての著しい「進化」で魅せた剛力彩芽
まず2020年に18年所属したオスカープロモーションを退社した剛力彩芽。お騒がせ女優のイメージが強く、演技力は正直イマイチという印象でした。しかしどうでしょう。本作では「こんなに繊細な表現ができるのか」と、驚かされました。 演じたのはライオネス飛鳥/北村智子。ダンプ松本の同期・昭和55年組のなかでは、もともと身体能力が高いエリートレスラーであり、清く強くあろうとする姿が美しかったです。リングの上で「自分のプロレスを貫こう」と戦う姿には、エリートらしい気高さと力強さがあり、惚れ惚れしました。
人気レスラーの苛立ちや葛藤も見事に表現
一方で第4話以降、リング外で、プロレス以外の仕事が増えたことや真剣勝負をさせてもらえないことへの苛立ち――そして葛藤を、細やかに表現。演技力はちょっと……のイメージを見事に覆してくれました。
体当たりの演技で見せつけた女優魂・唐田えりか
次は、不倫騒動でイメージが急落してしまった唐田えりか。もともと清純派の印象が強く、これといった代表作も思い浮かびません。新人賞を取り評価も高かった映画『寝ても覚めても』は、その後の騒動でもう色眼鏡なしでは観られないし……。そんな彼女が、体当たりの演技で女優魂を見せつけています。 ダンプ松本の同期であり、はじめは落ちこぼれだったがデビュー直後から人気を集め、ベビーフェイス(※)の国民的レスラーに上り詰める長与千種を演じています。(※プロレスにおける善玉を意味。ヒール=悪玉の対義語)
試合を重ねるごとに輝きを増す姿に感動
デビューの直後にライオネス飛鳥と試合し、その後ライオネス飛鳥とタッグチーム「クラッシュギャルズ」を結成。落ちこぼれだった彼女が、リングの上で少しずつ光を放っていく――ひと皮むけてスター性を纏っていく戦いぶりが、彼女をもう一人のヒロインたらしめました。そんな風に、試合を重ねるごとに輝きが増していく唐田の様子に感動を覚えたのは、筆者だけではないはずです。 欲を言えば、もう少し声が張れるとプロレスラーとしての迫力が増したのでは?! と、感じましたが、今後の活躍を期待させる迫真の演技でした。