週末みたい展覧会5選。今週は新収蔵の作品が展示されるポーラ美術館、大地に耳をすます 気配と手ざわりなど【8月第1週】
【神奈川】「ポーラ美術館コレクション選|印象派からリヒターまで」(ポーラ美術館)
本展では、先日収蔵されたフェリックス・ゴンザレス=トレスの作品が公開中。今回新たに収蔵された作品は、42個の電球が連なる電気コードによって構成された「ライト・ストリングス」と呼ばれる作品のシリーズのひとつだ。このシリーズは、1991年に作家の恋人がエイズで亡くなった直後から、自身が同じ病でこの世を去る約1年前までの数年の間に制作されたもので、時間とともに消耗していく電球は、命の終わりや喪失を暗示している。詳細はニュースから。 会場:ポーラ美術館 会期:6月1日~12月1日
【東京】「大地に耳をすます 気配と手ざわり」(東京都美術館)
本展では、野生動物、山の人々の生業、移りゆく景色や植生、生命の輝きや自然の驚異をとらえる5人の作家を紹介する。自然とともに生きるみずみずしい歓喜に溢れた作品群は、ときに暴力的に牙をむき、したたかな生存戦略をめぐらせる自然の諸相を鮮烈に思い起こさせる。都市生活で希薄になりがちな、人の力の及ばない自然への畏怖や敬意をも感じさせてくれるような機会になりそうだ。また、TABでは担当学芸員とアーティストへのインタビューも公開予定。こちらも展示会の前後にぜひ読んでみてほしい。 会場:東京都美術館 会期:7月20日~10月9日 ミューぽんで200円OFF!(1名まで割引)
【東京】「ミュージアム コレクションⅠ アートディレクターの仕事 ―大貫卓也と花森安治」(世田谷美術館)
「としまえん」の仕事で若くして注目され、その後の広告のあり方を変えた大貫卓也。デザインからイラストまですべてをこなし、『暮しの手帖』などのアートディレクションを担当した花森安治。一見異なるようで共通するふたりの、コミュニケーションの考え方、広告表現からその魅力を探る展覧会が開催中だ。本展では同館が近年収蔵した大貫卓也と花森安治の手掛けたポスターやグラフィック関連資料を中心に紹介される。 会場:世田谷美術館 会期:7月20日~10月14日
【東京】「辰野登恵子 展」(ANOMALY)
キャリアの初期から絶筆にいたるまで、一貫して抽象表現の平面作品を手掛けてきたアーティストの辰野登恵子。「絵画でしか起こり得ない空間意識を持って、独特なものにしたかった。」と語る辰野のつくりだす抽象的なモチーフは、現実世界の重力・引力に似せた図式を持ち、独自の絵画空間を我々の前に出現させる。本展では、抽象表現主義、ポップアート、ミニマルアート、ニューペインティングなどの潮流を冷静に観察しながら、絵画の在り方を探究しつづけ、独自のスタイルを確立したアーティストの版画作品を中心に紹介する。 会場:ANOMALY 会期:7月20日~9月7日
【東京】「2024イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」(板橋区立美術館)
イタリアのボローニャで開催される国際見本市「ボローニャ・チルドレンズ・ブックフェア」にともない開催される「ボローニャ国際絵本原画展(Illustrators Exhibition)」は、児童書のトレンドや今後の動向を展観できるものであり、新人イラストレーターたちの登竜門としても知られている。第58回目となる本年は81の国と地域から3520名の応募があり、日本人4名を含む32の国と地域の78名が入選。本展ではその全入選作品が一堂に会し、多彩な表現やテーマ、技法からなる作品を楽しめる機会となる。 会場:板橋区立美術館 会期:7月2日~8月12日
Art Beat News