青森で「神田春陽独演会」 ラーメン店店主が5年越しの企画実現へ
「第一回シネマディクト講談会 神田春陽(かんだしゅんよう)独演会」が12月15日、映画館「シネマディクト」(青森市古川、TEL 017-722-2068)1階ホールで開催される。(青森経済新聞) 【写真】神田春陽独演会ポスター 講談は、武将や偉人などの歴史にまつわる話を一人で話す話芸。釈台(しゃくだい)と呼ばれる机を話者の前に置き、物をたたいて音を立てるための扇子(せんす)「張り扇(はりおうぎ)」を使い、調子をつけながら語る。主催する「中華そば吟」(本町、TEL 090-4916-6421)店主の小宮山茂さんは「史実を基に、講談師の解釈によって脚色を加える。身振り手ぶりが語りと合わさり、歴史に詳しくない人でも楽しめる」と話す。 講談師の神田春陽さんは、小宮山さんが高校卒業後に通った東京のエンターテインメント系専門学校の同級生。小宮山さんは神田さんの学生時代について、「当時から芸を仕事にする意気込みを持ち、ほかの生徒とは一線を画すレベルだった。台本を書くから一緒に漫才コンビを組まないかと誘われたこともあった」と振り返る。 神田さんとは専門学校卒業後、疎遠になっていたが、2019年12月、青森での寄席イベントに出演する神田さんから電話があったという。「私がUターンして店を営んでいると知り、連絡をくれた。春陽が講談師になったことはその時に知った」と小宮山さん。その寄席で初めて聞いた神田さんの講談は鬼気迫るものがあり、話に引き込まれたという。「学生時代に憧れたイメージ通りの春陽の姿を見て感動した。『多くの人に聞いてもらいたい』と、次の独演会は自分が主催しようと決めた」とほほ笑む。 以後のコロナ禍により企画は難航したが、5年越しで開催にこぎ着けた。小宮山さんは「講談は大衆的でカジュアルなお笑い。聞いたことがない人も気軽な気持ちで来て、現代の感覚を取り入れた春陽ならではの表現と迫力ある舞台を楽しんでほしい」と呼びかける。 15時30分開場、16時開演。チケットは全席自由、前売り=3,000円、当日=3,500円。成田本店(新町1)、サンロード青森(緑3)、シネマディクトの窓口で販売する。事前予約は「中華そば吟」まで、電話とメールで受け付ける。
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