シャオロン登場で“お払い箱”も一時検討…中日『ドアラ』波乱万丈の30年 人生を激変させたバク転誕生の裏側
もう、あとがなかったドアラ。ダイエットでスリムなボディを手に入れ、おなじみの“バク転”を始めた。
石黒さん: 「発案者はチアドラゴンズの子たちです。『私たちが花道を作るので、そこへバク転してもらっていいですか』」
チアドラゴンズのメンバーのアドバイスで、7回裏に勝利を占う「バク転タイム」をスタート。2022年に終了するまでの25年間、約1600試合で披露した。
こうした努力や、動画サイトでバズったことがきっかけで一躍、ドアラは人気者に。2008年には“マスコット初”となる本も出版した。
当時の編集者で、PHP研究所の太田智一さんに話を聞いた。 PHP研究所の太田智一さん: 「1カ月位、アマゾンの本のランキングでずっと1位だったんですよ。そうしたら一時的にハリーポッター越えちゃったりして」 人気が出たことについて、ドアラ自身は「人気は自分でどうにかなるものではないんで…」と冷静な返事だった。
その後もCDデビューを果たすなど、ドアラは活躍の幅を広げていった。バンテリンドームでドアラの魅力を聞いてみた。 男性: 「なんか人間っぽいというか」 女性: 「お調子者」 別の女性: 「ちょっと気を抜いて行動する感じが好きですね」
■WBC壮行試合では大谷選手とのハイタッチを試みるも…
試合中のドアラは、グラウンドのそばで静かにゲームの行方を見守り、出番が近づくと立ち上がってストレッチ。
そしてひとたびグラウンドに出れば、ファンが沸く。
「不思議ダンス」に、敢えて動かないお得意の「静止芸」も。
2023年3月、バンテリンドームで行われたWBC日本代表とドラゴンズの強化試合では、試合前の選手紹介で代表メンバーの列に並び、大谷翔平選手との「ハイタッチ」をちゃっかり試みたが、大谷選手はドアラをスルー。スルーした後の大谷選手は、いたずらっぽく笑っているように見えた。 当時のことをドアラに聞くと「あいつわかってるなと。色々やらないよりやった方がいい」と振り返った。