JBCが亀田陣営と全面対決 最悪、ジム消滅も
またJBCも、まったく落ち度がなかったわけではない。立会人の記者発表を事前に察知して整理しておくこともできず、会見の直後には、森田事務局長がIBFの裁定を追認するような発言をしてしまったことも統括団体としてのマネジメント能力を疑われても仕方はない。またボクシング界では、公用語とも言えるスペイン語に通じた人物がJBC内にいないことも組織として問題ではある。 ただ、これまでならば、無し崩し的に問題が終息されていくのがパターンだったが、亀田サイドの数々の不用意な発言から、問題の責任追求の矛先がJBCに回ってきたため、「悪者にされるのはとんでもない」と珍しく?怒りの拳をふり上げたのだろう。その厳しい姿勢は評価できるが、この問題で置き去りになっているのは、タイトルマッチを現場やテレビで観戦したボクシングファンであり、JBCの権威ではなく、世界タイトルの権威が大きく揺らいでいることを忘れないでいただきたい。 (文責・本郷陽一/論スポ、アスリートジャーナル)