JBCが亀田陣営と全面対決 最悪、ジム消滅も
さらに亀田史郎氏は一部メディアを通じてJBCを侮辱、批判するコメントを出した。亀田ジムの嶋マネージャーは、事前にルールを把握していなかったJBCに対して抗議を検討するとも発言していた。それらの一連の動きと発言に対してJBCはIBF本部の回答を待って沈黙していたが、IBFの正式なスタンスが明らかになったことで亀田サイドと全面対決する姿勢を示した模様だ。 実は、今回のルールミーティングの映像は残っていて、そこには「負けた場合は空位」というIBF立会人の発言が記録されている。事前のルールミーティングで「負けた場合は空位」と確認していたJBCは、「事前に負けても防衛と伝えられていた」との亀田ジムの嶋マネージャーの発言を「虚偽を述べ事実を湾曲して伝えている」と問題視。その嶋マネージャーの聴聞を決めたものだ。ただ、亀田サイドも、従来の主張を引っ込めるつもりはないようで、対決の姿勢を固めている。 聴聞の内容次第でJBCが考えている“前例を見ないような処分”とは、おそらくは各種ライセンスの取り消し処置だろう。すでに亀田史郎氏が、セコンドライセンスを取り消されて事実上、日本のボクシング界からは永久追放となっているが、JBCは、まだクラブオーナー、マネージャー、プロモーター、マッチメーカーなどの各種ライセンスを亀田ジムの各人物に交付している。 だが、今後の亀田陣営の対応次第では、聴聞の対象となっている嶋マネージャーのマネージャーライセンス及び、プロモーター、マッチメーカーのライセンスが取り上げられることも考えられる。そうなると形式上、もう亀田ジムは消滅することになる(実質は、また誰かライセンスを保持している人物をオーナー職に祭り上げて、プロモーターライセンスも他に借りる形でジム経営及び世界戦興行はできるのだろうが)。 俯瞰で今回の問題を見てみる。一番の“重罪”は、事前の発言を撤回したIBFの対応のまずさだ。