大坂なおみの全米2回戦突破を米紙が続々報道「トッププレーヤーと戦える」
そんな大坂について詳しい記事を出したのが、ESPNが管理するスポーツやポップ・カルチャー専門サイト“Undefeated”。30日付けの同記事では、ケルバーに勝ったあと、ラケットを投げるのでもなく、膝をつくのでもなく、落ち着いて勝利を受け止めた大坂が、「最後のポイントですごく緊張していたから、ホッとした」と話した内容を紹介。 「(1回戦のあった)火曜日の大坂による勝利は、前日第2シードのシモナ・ハレプ(ルーマニア)がドーピング違反による資格停止処分が明けてから初の4大大会出場となる無シードのマリア・シャラポワ(ロシア)に敗れたのに続いて2日連続、セレナ・ウィリアムズが妊娠で欠場している大会では、誰にでもチャンスがあることを証明した」とした。 同記事では、大坂にとって初めての全米オープンとなる昨年、第8シードのマディソン・キーズ相手に健闘しながら敗れた3回戦を「見ていて胸の痛む試合だった」と振り返り、「昨年の経験が今年に生きている。(ケルバーとの試合で)4-1となった時、(昨年と)同じような緊張感があった。そして私は、自分がやって来たプレーを続けるように、昨年のように緊張に負けるなと自分に言い聞かせた」という大坂のコメントを紹介。 「彼女は内面では緊張していたのかも知れない。しかしそれを相手やファンに見せなかった。大坂は自らの機敏さを生かしてプレーし、試合始終ケルバーにディフェンスを強制した」と、昨年からさらに力強くなって全米オープンに戻って来たことに触れた。 また、全米オープンが行われている会場からそれほど遠くないロングアイランドで大坂が子供時代を過ごしたことを紹介。「小さい時、毎年のように全米オープンに来ていた。ここで練習をしたり、プレーしたりしていた。だからここは私にとって、慣れた場所でもある」という大坂のコメントを載せ、大坂のアイドルがセレナ・ウィリアムズだったこと、子供の時、姉とともに「次のウィリアムズ姉妹」とよく言われたこと、以前は日本語で日本のメディアに対応する時にとても緊張していたが、今はそうではないことなどを取り上げた。 そして大坂の「前へ進むだけ。自分はトップ・プレーヤー達と戦えると感じている」という強気なコメントで長い記事を締めた。 全米オープンの公式サイトは、1回戦でのケルバーからの勝利は、全米オープン2度目の出場の大坂にとってトップ10に対する初めての勝利であったことを紹介。「そして、まだある。木曜日にはデニサ・アレルトバも破って3回戦に進んだ」とした。 同記事では、大坂が強力選手を相手に勝ったのは「これが初めてではない」とし、2014年にカリフォルニア州スタンフォードで行われた大会では2011年全米オープン王者のサマンサ・ストーサーを破ったことを挙げ、その勝利が大坂にとって自信となるきっかけとなったことを紹介。 以降、昨年の10月、世界40位にのし上がるまでの経緯を紹介し、「彼女は世界トップ100の中で4人しかいないティーンエージャーの一人。全米オープン前までグランドスラムのメインドローでの出場が6度しかないが、4大大会の各大会で一回ずつ、すでに4度3回戦に進出していた。もし大坂がこの2週間を戦い続けたければ、ケルバー戦で持っていたような勢いと思考態度を持ち続けなければならない。彼女のメンタルゲームは発展中で、大坂によると、彼女のコーチ、デイビッド・テイラーはそれを優先しろと自分の選手達に言い続けているそうだ」と綴り、Undefeatedと同じく、「前へ進むだけ。自分はトップ・プレーヤー達と戦えると感じている」という大坂の言葉で記事をくくり、19歳のライジングスターへの期待を膨らませた。