成田の緊急着陸、「重大インシデント」に認定 航空事故調査官を指名
成田空港で4日、米ロサンゼルスに向けて離陸した貨物機ポーラーエアカーゴ752便が同空港へ引き返し、緊急着陸したトラブルで、国土交通省は同日夜、深刻な事故につながる恐れがある「重大インシデント」に認定したと発表した。運輸安全委員会が指名した4人の航空事故調査官が詳しく調べる。 【写真】着陸した貨物機=2024年6月4日午前11時27分、成田空港、小林誠一撮影 同省航空安全推進室によると、緊急着陸後の点検で、右側エンジン内部の羽根の破損やケースの穴などが確認された。この羽根がケースを貫通したとみられるという。航空法に基づき重大インシデントに認定した。 貨物機は、4日午前10時16分に成田を離陸した直後、右側エンジンに不具合が発生。当該エンジンを停止させて同18分に緊急事態を宣言し、銚子沖で燃料を投棄後の同11時26分に成田へ緊急着陸した。 貨物機はボーイング777―200型で、エンジンは二つある。同型は日米で羽根の破損事故が起きており、関連を調べる。(小林誠一)
朝日新聞社