電気自動車の実証事業始動 環境省と連携し実施 天城町
環境省と鹿児島県天城町が連携したグリーンスローモビリティー実証事業が12日から同町で始まった。13日は試乗会があり、森田弘光町長や同省徳之島管理官事務所の大谷慧所長ら関係者が乗り心地を確かめた。 グリーンスローモビリティー(通称・グリスロ)は時速20キロ未満で公道が走行可能な電気自動車を活用した移動サービス。環境に優しく低速・低騒音が特長で、奄美大島の宇検村や龍郷町などの官民で導入例がある。 今回、使用するグリスロはヤマハ発動機社製の4輪車「AR‐07」(7人乗り)。全長3・955メートル、全幅1・354メートル。充電式のリチウムイオン電池と電動モーターで走行する。 実証実験は町の地球温暖化対策実行計画の一環で実施。試乗会は同町平土野の町商工会議所から観光地のウンブキ(浅間湾屋洞穴)までの約2・5キロであった。 試乗後、森田町長は国連世界観光機関(UN Tourism)の認定する「ベスト・ツーリズム・ビレッジ」に同町が認定されたことに触れ、「持続可能な開発目標(SDGs)の観点からも地域をゆっくりと散策できるグリスロは有効な移動手段」と高く評価。大谷所長はナイトツアーなどでの活用を視野に「グリスロは希少動物だけでなく、地元住民のストレス軽減にも役立つ」と効果に期待した。