28歳、貯蓄「100万円」を超えました。最近「NISA」が気になるのですが、もう少し余裕がある人がやるべきでしょうか? 手取りは20万円で、ボーナスも少なめです…
日本でもインフレが進みつつある中で、貯蓄がある程度の金額を超えると投資で運用したほうがよいのではないかと考える人もいるのではないでしょうか。2024年1月からNISAが新しくなり、より使いやすくなったことから、NISAを始めるよい機会かもしれません。 本記事ではNISAと貯蓄で運用した場合の違いやNISAで資産運用する際の注意点などを解説します。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
NISAとは
NISAとは「少額投資非課税制度」です。通常株式投資や投資信託などで利益が出た場合には約20%の税金がかかりますが、NISAの口座から投資した場合は利益が出ても非課税になります。 「それならすべてNISA口座から投資すればよいのでは?」と思うかもしれませんが、NISAは投資額に上限があります。逆にいえば、まだNISAを利用していないのであれば、上限額まではNISAを使ったほうが有利です。
NISAと貯蓄で資産運用した場合の違い
NISAと貯蓄(預金)で資産運用をするとどれくらい違いが出るのでしょうか。日銀のマイナス金利は解除されたといえ、日本ではまだ低金利が続いており、銀行の定期預金に預けてもほとんど利息がつきません。高い銀行でも年利率は0.4%程度で、0.001%を下回る銀行もあります。 それに対してNISAで20年間長期投資を行った場合、年間2~8%程度のリターンが期待できるようです。 「年に数%では、元になるお金が100万円くらいだとほとんど意味がないのでは?」と思う人もいるのではないでしょうか。たしかに1年あたりで考えると数万円しか増えないのであれば、あまり魅力が感じられないかもしれません。しかし、長期で投資したときの複利効果を考えるとそうともいえなくなります。 例えば、100万円を年利率0.4%、3%、5%、7%で運用した場合を比較してみましょう(図表1)。 図表1
筆者作成 図表1では年利率3%で2倍以上、5%では4倍以上、7%では7倍以上にもなっています。長期間運用すれば驚くほど増えるのが複利の魅力です。 一方で、年利率0.4%では30年後でも13万円しか増えていません。定期預金は最高でも年利率0.4%程度のため、定期預金で資産を増やすことがいかに難しいかが分かるのではないでしょうか。