300年以上の歴史!大阪・堺「けし餅」プチプチ感がたまらない名物菓子お取り寄せレポ
編集部員が惹かれたアイテムを実際にお取り寄せ。“試してよかった一品”をお伝えします。
茶の湯にゆかりの深い堺ならではの銘菓
以前に『婦人画報』の巻頭連載で、気鋭の花道家・片桐功敦さんが地元・堺に花をいけるページがありました。そのため、何度か堺に出張していたのですが、片桐さんが紹介してくれるお店の料理や甘露は、今も記憶に残る味。なかでも、けし餅は忘れられない味わいです。 東京ではなかなかお目にかかれないお菓子ですが、お取り寄せができて、嬉しいかぎり。堺名産の包装紙も懐かしい!
けしの実のプチプチ感がたまりません!
こしあんを餅でくるみ、けしの実を底まで全体にまぶしてあります。口に運ぶと、けしの実のプチプチとした食感とともに、香ばしさが広がります。 茶席でも愛用されるという菓子だけに、あんこはほどよい甘さ、餅も薄くて柔らか。けしの実は贅沢にまぶしてあって、とにかく上品なのです。 私は最近愛飲している桑の葉のお茶と一緒にいただきましたが、相乗効果でおかわりしてしまいました。もちろん抹茶や煎茶、ほうじ茶と相性抜群なこと、間違いなしです。
堺だからこそ誕生した「けし餅」
室町時代、南蛮貿易が盛んだった堺の町。けしの実は、インドからもたらされたといわれ、堺周辺で栽培が始まったそうです。その後、千利休によってお茶の習慣が広められ、数多くの和菓子を生み出したなかで、けしの実を使って考案されたのが「けし餅」でした。 老舗「小島屋泰芳」は300年以上その家伝の製法を守り続けているそうです。
焼くとさらに、けしの実が香ばしく
皮がかたくなった時は、けしの実が少し焦げる程度に焼くといいと説明書きにあったように、到着から3日後、トースターで焼いてみました。けしの実がいっそう香ばしくなり、お餅とあんの温かさにほっこり。何個でもいけそうなおいしさでした。 小島屋|けし餅 木箱入り 20個入り 3,078円(税込・送料別) 撮影・文=須田秀子(婦人画報編集部)