ヤマハ新型「MT-09」の乗り味、ライポジ、純正アクセサリーの情報ゲット!【大阪モーターサイクルショー2024】
よりオーソドックスなスポーツポジションに
今回のマイチェンでは、ライポジの見直しが大きなテーマのひとつとなっており、先代と比べてハンドルグリップ位置は約3.4cm下方、フットレスト位置は約3cm後方かつ約1cm上方にセットされている。つまり先代よりもわずかに前傾&バックステップ調にすることで、フロント荷重を活かしたスポーティな走行フィールを狙っている。 そこで実車にまたがってみると、かなりオーソドックスなネイキッドスポーツバイクの雰囲気。ハンドル幅はそれほど広く感じず、先代より低めとはいえ前傾はキツすぎず、公道からサーキットまでオールマイティに楽しめそうだ。ステップ位置は先代よりバック&アップとはいえ、身長167cmだと膝の曲がりは適度。ステッププレートの装着位置を2段階に切り替えられる構造で、出荷時は下側が選択されているので、サーキット走行時はもう少しバック&アップさせられるのもうれしい。 新設計シートは、ライダーが前後に移動したいときの自由度と、位置をキープしたいときのホールド性が高まった印象。停車状態であれこれ試してみた限りでは、スポーツライディング時の操縦性は良好だと想像できる。 シート高は825mmで、これは先代と同数値だが、ライダー側シートの前方はかなり絞られていて(くびれ部分を左右6mmずつスリム化)、身長167cm/体重67kgで足が短めのライダーでも、両足の母趾球あたりまでが接地した。
マルチマウントステーとアルミパフォーマンスダンパーに注目
新型MT-09の発表にあわせ、ワイズギアが手がける純正アクセサリーも多数発表された。この中でとくに注目したいアイテムのひとつがマルチマウントステー。ヘッドライト上部に装着するベースパーツで、これにハンドルバーガードやメーターバイザーやスクリーンを組み合わせることで、自分好みのスタイルに仕上げていける。ちなみにハンドルバーガードには、ナックルバイザーを追加することも可能だ。 フレームに発生する振動や変形を効果的に減衰させることで上質な走りを実現する、車体制振ダンパーのパフォーマンスダンパーには、新型MT-09用から新たに、ボディがアルミ合金製の仕様が導入された。パフォーマンスダンパーは、直進安定性を高める効果が非常に高い反面、コーナーの進入や切り返しで重さを感じやすくなる場合もある。スチールボディをアルミボディに変更することでやや剛性を落とし、内部で発生させる減衰力を最適化したアルミパフォーマンスダンパーは、スポーツライディングにおけるネガを減らしながら、ツーリング時の快適性を高めることを狙って開発されている。新型MT-09用を皮切りに、今後は大排気量モデルを中心に展開するようだ。 REPORT●田宮 徹 PHOTO●伊藤吉行