流行とは真逆の「超ときめき♡宣伝部」がなぜ今、人気なのか。自分たちの“かわいい”を貫いてきた10年
結成当初は歌もダンスも自信がなかった
もちろん、彼女たちの強みは、“かわいい”ビジュアルだけではない。彼女たちの強みは、メンバー、そして宣伝部員(ファン)の強い結束力とそのパフォーマンスにある。 坂井「私たちの強みはライブにあると思っています。とはいえ、結成当初は歌もダンスもあまりうまくなかったんですよね。たまに『なんなんだ、このグループは』と言われてしまうくらいで(苦笑)。でも、そう言われてしまうことが悔しくて、毎週のようにボイストレーニングやダンスレッスン、リハーサルを重ねていきました。そうするうちに、次第にネガティブな意見は少なくなり、今では『歌がうまいね』『ダンスがいいね』と言ってもらえるようになったんです。それは、たとえどんなにヘタでも、けっしてあきらめることなく、毎回ライブを“生歌”でやってきたことが今につながったんだと思っていて。私たちには『お話会』という、ファンのみなさんとお話をするイベントがあるんですが、そこでも、一番観たいのはライブという声をいただけるようになり、本当にがんばり続けてよかったなと思うようになりました」。 菅田愛貴(以下、菅田)「ライブ中は、常に全力で一生懸命なパフォーマンスをするのはもちろん、なによりも自分たちが楽しむことを大切にしているんです。なので、曲中にメンバー同士でアイコンタクトをしていることも多いんですよ」。 辻野「あとは、なにより曲がすごくいいんです。自分たちが歌っていても励まされますし、共感できることも多いんです。ライブで昔の曲を歌っていても、改めていい曲だなって思いますしね。ファンの人たちも、どの曲を歌っても『神セットリスト』って言ってくれるんです(笑)! 今年の1月に横浜アリーナでライブをしたときは、新曲を含めて20曲ほどパフォーマンスを披露したんですが、オリジナルの曲が多いからこそ、昔の曲をやることができなかったんです。以前なら元からある人気曲をやらないと盛り上がらなかったこともあったのに、それをやらなくても盛り上がるライブができたことに、大きな成長を感じました」。 新曲「最上級にかわいいの!」は、若い世代から多くの支持を集めているシンガーソングライター、コレサワが書き下ろした失恋ソング。これがまた、タイトルどおり、最上級にかわいいのだ。 吉川「これまでも失恋ソングを歌ったことはありますが、ここまでポジティブに攻めた失恋の曲は初めてだったので、すごく気に入っています」。 辻野「活動すればするほど、歌える曲が増えていくのもすごくうれしくて。以前なら、難しさゆえに表現しきれないからほかの曲にしようということもあったんです。最近はどんなに難しい曲も任せていただけるようになったので、その期待に応え続けていきたいですね」。