流行とは真逆の「超ときめき♡宣伝部」がなぜ今、人気なのか。自分たちの“かわいい”を貫いてきた10年
今、“とき宣”こと、超ときめき♡宣伝部が世界中から注目を集めている。フリルをふんだんに使った衣装に、どの角度から見てもかわいいビジュアル。見れば、聴けば、心をほぐし、笑顔にしてくれるポジティブで良質な楽曲で、世界中に“かわいい”と“元気”を届けてくれる彼女たちは、来年、結成10周年を迎える。 【写真】着ることで自信がもらえるという超ときめき♡宣伝部のキラキラの衣装 この10年、彼女たちを取り巻くアイドル業界は大きく変化した。国内外問わず次々と新たなガールズグループが生まれ、アイドルに求められるものも変わった。そんななかでなぜ、自身のコンセプトを貫いている彼女たちがファンを拡大し続けているのだろうか。 本稿では彼女たちの言葉とともに、“とき宣”の何が多くのファンを魅了しているのか、彼女たちは自身の活動にどんな思いを抱いているのかに迫る。
世界進出のきっかけとなった「すきっ!~超ver~」のヒット
2020年に菅田愛貴が加入し、現体制になったことをきっかけに、「ときめき♡宣伝部」から「超ときめき♡宣伝部」に改名。2021年にリリースした「すきっ!~超ver~」がSNSをきっかけにバズり、TikTokの関連動画は20億回再生を突破。この記録的大ヒットで、彼女たちを取り囲む状況、環境は一変した。 坂井仁香(以下、坂井)「『すきっ!~超ver~』がバズったことで、生活が180度変わりました。いただくお仕事の内容も変わりましたし、求められるお仕事の幅も変わりました。最近では、ブラジルのメディアからインタビューをしていただいて。もちろん、それまでもファンの方々に支えられていることは実感できていましたが、より多くの人に認めてもらえた気がして、本当にうれしかったです」。 小泉遥香(以下、小泉)「海外メディアからいただくインタビューは、内容もすごくおもしろいんです。『メンバーカラーがあるのはなぜなのか』『なぜ全員で同じ衣装を着るのか』など。日本のアイドルでは当たり前とされていることが、すべて不思議に思われていたことに気づいたんです」。 吉川ひより(以下、吉川)「インドネシアで音楽番組に出演させていただいたときは、カメラマンさんが踊り出したり、観客のみなさんも合唱してくださったり……。超ときめき♡宣伝部のことを本当に好きでいてくれることを実感して驚きました」。