アマチュアに足りないのは「振り切る」動き!? ベテランプロが教えてくれた“スコアにつながる”スウィングとは?
「アマチュアがいいスコアで回るにはどうすればいいのか?」。23年11月に烏山城CCで行われた「ティーチングプロ『グランド』『ゴールド』シニア選手権」で優勝した“スコアの作り方”を知っている、ティーチング経験豊富なベテランプロ2人に聞いてみた。『スウィング』『ショートゲーム』など、いいスコアで回るための大事なポイントを教わった。
「アマチュアはボールに”当て”にいき過ぎです」(徳永・高橋)
「アマチュアゴルファーがスウィングで気を付けたほうがいいポイント、どこですか?」という質問に、2人のベテランプロは、何と一緒の答え! 徳永プロいわく、「とにかく、『体を回して、しっかり振り切る』。これに尽きますね。ラウンドレッスンで、アマチュアの方のスウィングを見ていると、ほとんどの人が、ボールに当てることばかり意識して、腕の力だけで振ってしまっている。当てにいって、終わりの打ち方になっているから、フィニッシュを作れないんですよね」 高橋プロも、「初心者にも上級者にもいえるんですが『フィニッシュをきちんと作る』ことが一番大切ですね。ゴルフのスウィングって、グリップ、アドレス、バックスウィング…と順を追って考えていくと、実はうまくいかないんです。フィニッシュをきちんと作るためにはどうすればいいか、を意識したほうが、確実にいい振り方になりますよ。腕の力で振って、ボールに当たる前のHSのほうが速い人が多いのですが、本当はボールの先でHSがMAXになる感覚の“加速スウィング”にしていきたい。フィニッシュを作ることを意識すると“加速スウィング”になって、ヘッドスピードも上がっていきます」
“腰”と”お尻”を前後に動かす。これを普段から意識!(徳永)
徳永プロは、さらに語る。 「長年見てきてプロや上級者とアマチュアのスウィングの一番の違いは、『下半身の動き』。アマチュアは、バックスウィングで、腰やひざが右に流れる動きになっている人が圧倒的に多いんです。ラウンドレッスンをしていて、『皆さん、そうなっていると思ってないでしょうが、実際はそうなってます』とよく言います(笑)。これも腕に力が入ったまま、右に体重を乗せよう、左に動かそうと思っているから、右に左に腰やひざが流れてしまうんですね」 徳永プロは、正しい下半身の動きは「腰、お尻を前後に動かす」ことだという。 「バックスウィングでは、お尻の右部分を後ろに引く感じ、ダウンスウィングからフォローでは、お尻の左部分を後ろに引く感じ。これを意識してほしいですね。この動きなら、腰やひざが左右に流れる動きになりませんし、体を回すのも、うまくできる。しっかり振り切るフィニッシュもやりやすくなります。といいますか、腰とお尻を前後に動かさないと、体を回して、フィニッシュまでビュンと振り切る動きはできない。この動き、重要です! それとダウンスウィングからフォロー、フィニッシュにかけては、体を素早く回すことを意識してください。振り切るスウィングにつながります。手に力が入っているとフォローのスピードが出ません」 また徳永プロは、試合や本番などプレッシャーがかかる場面こそ、振り切ることが大切だという。 「プレッシャーがかかると、無意識のうちに、ボールに当てにいきたくなりますから。そんなとき、ボクはこれをやります。打つ前に、フィニッシュの姿勢を20秒とって”形状記憶“。そのフィニッシュをゴールと思って、振り切ってみてください。スウィングも安定するし、球も曲がらない。当てにいくと曲がるんですよ」