【MotoGP】ジャック・ミラー、KTM移籍1年目は表彰台1回も戦いぶりに満足感「ローマは一日にしてならず。多くのことを乗り越えてきた」
ジャック・ミラーは2023年シーズンからKTMに加入。ドゥカティから移籍となったこの1年を振り返ると、前評判が間違っていたことを証明できたと話した。 【画像】KTM、バレンシアテストでカモフラージュした新型エアロを投入 ミラーは2021年にドゥカティファクトリーチームへ昇格したが、2022年にエネア・バスティアニーニが大活躍を見せたことで、シートを喪失。KTMへ2年契約で移籍することを選んだ。 KTMでの1年で、ミラーの最高成績は決勝3位で、表彰台もこの1回のみだ。ランキングでは11位と必ずしも良い結果とは言い辛い。しかしミラーは今シーズンを振り返ると「多くの困難」がありつつも、最終的にはチームとそれを乗り越えることができたという評価を強調している。 転倒するまではトップを走っていた最終戦バレンシアGP終了後、ミラーにドゥカティ時代もKTMでもライダーとして優れていたと思うかと尋ねると、彼は次のように答えた。 「僕はそう思うよ。毎年、僕はどんどん良くなっていると思う」 「結果だけを見れば、今年は何年かの間でも最悪のモノになるかもしれない」 「だけど僕らは多くの変更があったし、今シーズンはたくさんの困難に直面していたんだ。そして、その多くのことを乗り越えてきた」 「1年前には多くの人が、僕は職を失うだろうと言っていた。だから彼らが間違っていたことを証明できて、今KTMが人気のあることを示せたのも嬉しい。こうやって成長し続けていくつもりだ」 「『ローマは一日にしてならず』だ。クソほど忙しい1年目だったし、また忙しい冬になると思う。でもKTMもどの部分を改善しなくちゃいけないかは分かっているし、ライダーとしても改善すべき点を理解している」 ミラーはKTMの会社としての特徴として、大きな会社であるにもかかわらず、車内の雰囲気はより小さな会社のようで、さらに多文化的な雰囲気があり、ドゥカティ時代よりも部外者感がないと語った。 「まあ、多くの部分では似ているね」 ドゥカティとKTMの違いについて尋ねられた際、ミラーはそう答えた。 「ファクトリーライダーなら、責任は自分にある。だからストレスという意味ではかなり似ている」 「ただKTMでは働いている人達は、ファクトリーとダイレクトに繋がっていて、より経営層に接する機会が多いという面では、小規模な会社のような雰囲気があるかもしれない。でも、同じ意味で、それもストレスフルではある」 「ストレスのないモノなんて存在しないからね」 「このチームは、ボックス内部の構成人員から見て、とても国際色豊かだと思う」 「イタリア人が悪いとか、そういうことを言いたいんじゃない。でも常に少し部外者のように感じられていた」 「でも(ライダーが)オーストラリア人と南アフリカ人のこのチームは、とても多文化なチームで、家にいるような感覚や、チームの一員だという感覚があるんだ」
Lewis Duncan
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