山川豊、新曲「螢子」で20年ぶりのスナックでの歌唱キャンペーンに意欲
歌手・山川豊が25日発売の新曲「螢子(けいこ)」の発売記念イベントを同日に都内で行った。 同曲は、山川にとって約2年ぶりの新曲となるが、「本当に詞も曲も昭和のにおいがする王道演歌で久しぶりに手ごたえを感じています。このタイトルの文字はなかなか“けいこ”とは読めないですが、多くの人に“けいこ”と呼んでもらえるように頑張ります。そこまでいけば本物です」と意気込んだ。 この日のイベントは、“カラオケスナック「蛍子」の1日オープン”と題して山川自らがマスターを務めて東京・渋谷区恵比寿のカラオケスナックで行われた。 同曲など全4曲を披露した山川は「昔はこういうお店に本当に御世話になって、スタッフさんが司会をやりながら、歌を聴いてもらうキャンペーンをよくやりました」と回顧。81年に『函館本線』でデビューした直後や低迷期には、全国のカラオケスナックやキャバレーなどを歌唱キャンペーンで回り、客が3人しかいない美容院やパチンコ店などでも歌わせてもらったそうで、「全国ほとんど制覇しましたね。歌っていたら警察署が横にあって、事情聴取されたこともありました」と明かした。 さらに、「歌わせて頂けるところにはどこでも行きました。一番寒いところで外はマイナス28度。寒いと言うよりは痛くて、そのぶん(店舗の)中はものすごく暑い。1店に30分もいられなくて、2、3曲歌ったらすぐに移動という感じで。旭川で、お店のマスターがおにぎりを3個握ってくれて、『山川くん、これを後で食べなさい』とおっしゃってくださったんですけど、今でもあのおにぎりの味は忘れられません」としみじみ。 その後、『アメリカ橋』などのヒット曲にも恵まれて、「NHK紅白歌合戦」にも出場するなど活躍をみせる山川も来年でデビュー35周年を迎えるが、「35年というのはあまり意識しないで、とにかく歌をよく知って頂いて、ヒットに結び付けていきたいです」と謙虚に語る。 そして、20年以上スナックでの歌唱キャンペーンをやっていないことに触れて、「こういうお店で僕は育てて頂いたし、みなさんが歌ってくれることが大きな輪になってヒットに結びつくことはデビュー当時からよく分かっていますから。この曲では(スナックでの歌唱キャンペーンを)久々にやってみようと思う。原点に戻ったつもりでね」と意欲をみせた。 7月2日からは水森かおりと2人座長による明治座公演が決まっているが、「人情喜劇をやらせて頂くのですが、かおりちゃんとのアドリブが楽しみ。お芝居の台本があってもやりません」とジョークを飛ばしつつ、「気軽に楽しんで頂ければ」と笑顔で話した。