女児におぞましい凶行「勝田州彦」を生んだ家庭環境 父は“捜査一課の元警部”“目に入れても痛くないほどの可愛がりよう” 「加古川女児殺害」にも関与か
兵庫県警は11月7日、別の女児殺害事件で服役中の勝田州彦容疑者(45)を殺人未遂容疑で逮捕した。勝田容疑者は2006年9月、兵庫県たつの市の路上で、学習塾から帰宅中だった小学校4年生の女児を刃物で刺し、胸などに重傷を負わせた疑い。勝田容疑者は、これまでも女児を対象とした極悪非道の犯行を重ねており、まずは「週刊新潮」の過去の記事をもとに彼の犯歴を辿ってみたい。 【写真】勝田容疑者が関与を“自供”したとされる「加古川女児殺害事件」。犯行現場は、被害女児が住む自宅の“玄関前”だった ***
【1】 2000年3月、兵庫県明石市の路上で自転車に乗り、小学校から下校していた5年生の女児の腹部を殴って暴行容疑で逮捕された。当時、明石市では小学校高学年の女児が下校途中、自転車に乗った男に殴られる事件が十数件発生していた。裁判では保護観察付きの執行猶予判決。勝田容疑者は精神科に通院し、投薬治療を受けたが、途中で通院を止めた。 【2】 2009年12月、兵庫県姫路市の路上で、遊んでいた小学校1年生の女児の腹部を殴り、肝臓から出血するなど全治6カ月の重傷を負わせ、傷害容疑で逮捕された。勝田容疑者は犯行を認め「10人くらい子供を殴った」と供述。翌10年3月に神戸地裁姫路支部で懲役4年の実刑判決。 【3】 2015年5月、兵庫県姫路市の路上で、帰宅途中だった中学校3年生の女子生徒の胸や腹を刃物で刺す。兵庫県警が殺人未遂容疑で逮捕した。翌16年に神戸地裁姫路支部で開かれた裁判員裁判では、勝田容疑者が中学校3年生の頃から自分の腹を刺すなどの自傷行為を繰り返していたことも明らかになった。家庭内のストレスなどが原因だったとされ、高校生になると自傷行為に及びながら少女が血を流す様子を想像するようになったという。同年5月に懲役12年の実刑判決。その後、大阪高裁で懲役10年の実刑が確定した。
浮上した2つの殺人事件
【4】 2018年5月、岡山刑務所で服役していた勝田容疑者を、岡山県警が殺人容疑で逮捕。04年9月、岡山県津山市で当時小学校3年生の女児の自宅で首を絞め、刃物で胸や腹を複数回刺して死亡させた殺人事件が起きていたが、岡山県警は15年に姫路市で起きた殺人未遂事件との共通点に注目した。 岡山刑務所で任意の事情聴取を行ったところ、勝田容疑者は犯行を自供。2022年1月、岡山地裁で開かれた裁判員裁判は無期懲役の判決。2022年9月、広島高裁岡山支部も一審判決を支持。23年9月には最高裁も上告を棄却し、勝田容疑者に下された無期懲役の判決が確定した。 そして勝田容疑者は今回、2006年に兵庫県たつの市で発生した女児刺傷事件の容疑者としても逮捕された。さらに07年10月に兵庫県加古川市で小学校2年生の女児が刺殺された事件の関与も浮上している。 加古川市の事件は夕方に公園で遊んでいた女児が帰宅。自転車を駐輪スペースに置いたところで発生した。自宅の中にいた母親が女児の「キャー」という悲鳴を聞き、玄関に出ると女児が倒れており、血だまりができていた。 女児は胸と腹部の2カ所を刃物で刺されており、内蔵に達するほど傷は深かった。すぐに病院へ搬送され、その際に救急隊員が誰に刺されたのか質問。女児は「男」と答えた後、意識を喪失した。病院でも懸命の治療が続けられたが、午後7時過ぎに失血死による死亡が確認された。