三菱eKクロスEV 長期テスト(4) アイミーブと2台持ち インタビュー
圧巻の細やかなカスタマイズ
坂部さんが気になったのはまず、インパネ周りのボタンについて。 特にバッテリー容量の小さいEVは航続距離を気にするため、エアコンをこまめに操作する。その際、タッチ式だと操作しづらいと感じる。 またまっ黒なパネルは指紋が目立つ。カッティングシートを貼って、みずから問題を解決した。 ボタンの箇所にも、アンチグレアフィルムをカットして貼った。角まで丸く切り取っている。とにかく芸が細かい。 同じくダッシュボードが反射する光がフロントガラスに当たり運転中見づらいと思った。ドライバーとの位置関係だろうか。ここにもマットを敷いて解決した。 さらにEVゆえ、パワートレインじたいが音を発さない分、ロードノイズも気になった。リアトランクのパネルをめくると鉄板がむき出しだったため、フェルトをカットして貼った。 マグネット式のカーテンもぴたりとフィットさせた。 またステアリングにパドルを設置し、回生ブレーキの強さが選べたらな、とのことだった。 もちろん問題は解決してほしいけれど、坂部さんは誠にていねいに自分で克服した。 一方で、寒冷地パッケージの用意や天井/荷室の広さは三菱に感謝しているという。 坂部さんは、三菱eKクロスEVに出会うべくして出会ったのだろうと感じる。 長い付き合いは、まだ始まったばかりだ。
小川亮輔(撮影) 上野太朗(執筆)